医学講座
第81回日本形成外科学会北海道地方会①
昨日(平成23年2月19日)、
第81回日本形成外科学会北海道地方会がありました。
地方会(ちほうかい)というのは、
その地方の先生が主に集まる学会です。
形成外科学会には、
東京地方会、
関西地方会などがあります。
■ ■
若い先生が多く、
私でも古い方になってしまいました。
北海道地方会は、
秋と冬に年2回あります。
その他、
東北地方会と合同で、
夏に1回あります。
■ ■
昨日の北海道地方会の発表で、
一般の方に参考になるを書きます。
斗南病院形成外科の、
石川耕資先生のご発表。
小陰唇嚢胞性(しょういんしん_のうほうせい)リンパ管奇形の1例
10代の女性。
小学生の頃から、
片方の小陰唇だけが膨らんできました。
■ ■
誰にも相談できなかったのでしょう。
病院にかかった時には、
直径8cmにもなっていました。
歩くのにも支障があったと思います。
片側の小陰唇だけが、
異常に膨らんでしまうのは…
明らかに病気です。
■ ■
小学生の頃に気づいても…
恥ずかしいから親にも相談できません。
私が市立札幌病院で診た、
幼稚園の女の子でも、
恥ずかしがってみせませんでした。
男の子でも同じです。
陰部の病気は病院にかかるのも嫌です。
■ ■
斗南病院にかかった女性は、
小陰唇が袋状に腫れる病気でした。
中にはリンパ液が溜まっていました。
あまり多い病気ではありませんが、
形成外科医をしていると、
一生に何回かは診ることがあります。
この女性も手術で正常になりました。
■ ■
形成外科専門医でも、
一生に一度か二度しか見ない病気もあります。
手術で快くなりますが、
病気になった本人は、
不安で仕方がないと思います。
場所が場所だけに、
親にも相談できません。
ネットで検索できる時代になりました。
困っている方は、
是非、お近くの形成外科へご相談ください。