医学講座
腹が立つこと
私はよく怒(おこ)ります。
怒(いか)ります。
昨日も…
患者さんを診察していて…
同じ医師として…
いかりを覚えました。
震度7くらいでした。
■ ■
診察にいらした若い女性。
とても美しい方でした。
多汗症が主訴です。
あることがきっかけで、
汗が多くなってしまいました。
ある美容外科を受診して、
手術を受けました。
■ ■
吸引法による、
腋窩多汗症手術です。
そのクリニックの先生から…
多汗症手術の時に、
ボトックス注射も同時に受けないと…
効果が出ないと説明を受け…
手術日にボトックス注射をされたそうです。
■ ■
手術とボトックスの両方を受け、
費用もかなりかかったのに…
効果はなく…
おまけに切開部には…
皮下縫合に使った…
透明なナイロン糸(白ナイロン)まで…
露出していました。
■ ■
多汗症手術は難しく…
まして吸引法では治りません。
ボトックス注射はよく効きますが、
慎重に投与しないと…
思わぬ副作用もあります。
私は多汗症手術とボトックスは、
同時にはいたしません。
どちらか先にするなら、
ボトックスです。
■ ■
売上優先。
広告を見て来院した患者さんはカモ。
一円でも多く使ってもらう…!
そんな美容外科があります。
同じ医師として腹が立ちます。
あんたたちを医者にするのに…
一人あたり…
数千万円の税金がかかったんだょ!
…と言ってやりたい先生がいます。
美容外科選びには、
くれぐれも気をつけてください。