医学講座

若い先生への助言

 私が医師免許を取得した30年前は、
 大学の医局や、
 大きな病院で修業をするのが、
 ふつうの新人医師でした。
 給料は安く、
 休みも少なく、
 雑用だけやらされた…
 …という風評もありました。
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 貧乏な大学医局には入らず…
 さっさと開業して、
 お金持ちになった先生もいました。
 人生いろいろです。
 今は臨床研修制度のため…
 大学医局に入局する先生が減りました。
 私の頃に比べると…
 臨床研修医の待遇もよくなりました。
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 給料が安くて…
 雑用が多い研修医をしたおかげで、
 上手な先生の手術を見ることができました。
 名医でも…
 手術でトラブルになることがありました。
 そんな時にどう対処して…
 どう解決したか…?
 それを見ることができました。
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 お金で買えないものに、
 良き先輩とか、
 良き師匠があります。
 困った時に、
 どう対処して解決するか…
 教科書を見ても書いてないし、
 ネットで検索しても出ていません。
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 研修先では…
 医療技術だけではなく、
 人間としての生き方も学びます。
 どんなに高級優遇でも、
 自分のことと、
 お金儲けのことしか考えていないような、
 そんな先輩と働いても…
 人間がだめになるだけです。
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 私は手先は器用ですが…
 生き方は器用だとは思っていません。
 そんな私でも、
 なんとか医師として生活できるのは、
 よき先輩や師匠に恵まれたからです。
 若い人には、
 目先の給与や待遇で、
 ごまかされないでほしいと願っています。

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