医学講座
豊胸材の安全性
平成23年12月28日、
朝日新聞HPからの引用です。ロイター通信の記事です。
豊胸材の安全性、専門家は長期に渡るケアが必要と警告
[ロンドン 27日 ロイター]インターネットや女性向けの雑誌では豊胸手術の魅力をうたう内容の広告を数多く目にするが、豊胸手術に用いる豊胸材の耐久性や安全性については、専門家や当局者の間で様々な意見が存在する。
経営破たんした仏企業ポリ・アンプラン・プロデーズ(PIP)製の豊胸用シリコーンに破裂の恐れがあることが判明し、豊胸材の安全性をめぐる懸念が世界中で高まっている。
豊胸材が破裂する可能性は、通常低いとはいえ、すべての豊胸材に存在する。
1960年代初頭、米国テキサス州で2人の形成外科医がシリコン専門企業、ダウコーニング・コーポレーションと共同で世界初の豊胸材を開発。以降、豊胸材が市場に出回るようになった。
女性に対する初の豊胸手術は1962年米国で行われた。現在、豊胸手術を受けた女性は米国だけで150万~250万人、世界中では500万~1000万人いるとされる。
シリコン製の豊胸材は、術後の見た目や感触が自然なことから人気が高いが、その安全性をめぐる懸念は長年払拭されたことがない。
1992年、米国の食品医薬品局(FDA)は、その安全性が実証されていないとしてシリコーン製豊胸材を国内市場から排除すべきとの決定を下した。
しかしながらFDAは、その後、2006年にアラガンおよびジョンソン・エンド・ジョンソン傘下メンターのシリコーン豊胸材販売を認可。両社が女性4万人の患者の術後を10年間モニターすることを条件に販売が再開された。
英国医薬品庁(MHRA)によると、英国では女性に施される手術のなかで豊胸手術の数が最も多いという。
豊胸手術は中南米諸国でも大変人気が高く、ブラジルの形成外科学会では、年間に行われる豊胸手術の件数をおよそ20万~30万件と推定している。
豊胸材には幾つかの種類がある。患者自身の体から採取された自然組織を使用し形成されるものもあり、乳がんによる乳房切除患者を対象とした豊胸手術に使用されることが多い。
一方、美容整形の手術には主にシリコーンまたは生理食塩水を注入して膨らませたバックなどが豊胸材として胸部組織の下部に挿入される。
専門家は豊胸材ついて、長期に渡るケアが必要と警告する。
英国インプラント情報学会はウェブサイト上で「豊胸材は一生のものではなく、将来、交換する必要がある」としている。
同ウェブサイトによると、近年の豊胸材の寿命は20~25年で、60年代から70年代に開発された旧式の物と比べ10年ほど長持ちするようになったとされるが、それでも、豊胸手術が若い女性の間で多く行われる国々においては、女性が一生のうちに2度あるいは3度豊胸手術を受けることもあり得る計算だ。南米ベネズエラでは、両親が10代の娘に豊胸手術をプレゼントすることも珍しくないという。
米国当局は今年、PIP社性の豊胸用シリコーンをめぐる障害で最も多い破裂と漏れの実例を挙げ、豊胸手術を受けた女性の多くは、10年以内に再手術を受ける必要があると警告を発した。
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今朝(12月29日)の朝日新聞に、
日本乳癌学会の全面広告が出ています。
乳癌治療が、
温存療法+放射線治療から、
切除手術に変わってきています。
切除手術の後で、
シリコン豊胸材が使われています。
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残念なことですが、
豊胸材料として利用されている、
シリコン、ヒアルロン酸は、
日本ではすべて未承認です。
日本形成外科学会では、
厚生労働省に働きかけていますが、
お役所は動きません。
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豊胸は…
おっぱいが小さい女性にとって…
永遠の夢だと思います。
世界中に…
小さなおっぱいで悩んでいる女性がいます。
少しは国も考えるべきです。
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美容外科業界では、
10万円台の…
安売り豊胸が出ています。
安全性が疑問です。
豊胸が悪いことだとは思いません。
ただ悪い人が作った、
品質の悪いインプラントは危険です。