医学講座

第19回日本熱傷学会北海道地方会①

 昨日(2012年11月10日土曜日)、
 第19回日本熱傷学会北海道地方会が開催されました。
 今年の学会長は、
 阿部清秀先生です。
 有名なコンスタンチンちゃんの主治医です
 阿部先生は今年3月で、
 旭川赤十字病院を退職されました。
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 阿部先生は2012年4月から、
 旭川市の医療法人健康会くにもと病院で、
 形成外科部長としてご活躍中です。
 昨日の学会では、
 くにもと病院学術部の松坂省吾さんをはじめ…
 くにもと病院のみなさんが、
 受付から学会中のアナウンスまで…
 担当してくださいました。
 とてもスムーズに学会が進行しました。
 ありがとうございました。
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 昨日の学会で一番印象に残ったのが…
 旭川市消防本部南消防署東旭川出張所の、
 黒田数道様のご発表と、
 旭川赤十字病院形成外科の
 丹代功先生のご発表でした。
 約1年前に旭川市内で住宅火災がありました。
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 黒田様のご発表で、
 火災で焼けた室内の写真がありました。
 住宅の外観は保たれていましたが、
 室内は黒こげの状態でした。
 ひとり暮らしの高齢女性が、
 倒れた状態で発見され救出されました。
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 旭川市災害弱者緊急通報システムで消防へ自動通報されました。
 ネットで調べてみたところ…
 『緊急通報システム(ホットライン119)』とは
 家庭で火災・ガス漏れ・事敀等の緊急事態が発生した時に,無線発信機やセンサーにより消防指令センター(119番通報を受信するところ)へ自動的に通報し,救急車・消防車を早期に出動させることで,速やかな救援・救護体制を確立するシステムです。
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 旭川にはすごいシステムがあるものだと、
 とても驚きました。
 恥ずかしながら…
 セコムなどの民間会社のシステムは知っていましたが、
 消防本部と直結のシステムは知りませんでした。
 全国の自治体によって、
 同様のシステムがあることを知りました。
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 この旭川市のシステムで…
 一人暮らしの高齢女性が救出されました。
 救急車が現場に到着し、
 酸素投与をして病院へ搬送します。
 問題はここからです。
 重症の全身熱傷を受け入れてくれる病院が、
 なかなか見つかりません。
 現場で20分以上経過し、
 救急隊が懸命に処置をしてくれました。
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 最終的に、
 旭川医大の救急救命センターが、
 患者さんを受け入れてくれました。
 ここで患者さんの治療がはじまりました。
 ところが…
 旭川医大には形成外科専門医がいません。
 熱傷専門医もいません。
 手術が必要な患者さんなのに困りました。
 つづきは明日の院長日記に書きます。

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