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愛妻弁当
平成19年11月14日朝日新聞-ひととき-への投稿です。
弁当に詰めた「愛情」
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夫の弁当を作り続けて44年になります。「衣」「住」は不得手な私ですが、料理だけは若いころから大好き。弁当作りも私の生きがいのひとつでした。
2人の息子の学生時代には、夫の分とあわせて3個の弁当を作るのが、朝の日課でした。中学から高校、長男は大学に入ってからも弁当を持参し続けました。
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44年間にはさまざまな弁当の歴史がありました。息子が区立小学校から、弁当の必要な私立中学に入った時、私は幼稚園時代のイメージでさまざまな食品を少しずつ彩りよく入れました。が、これが不評。
息子からは「おかずは1品でいいからたっぷり入れて」と言われてしまいました。当時は夫も働き盛りでしたので、息子たちと同じようなボリューム弁当でした。
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やがて夫1人の弁当に戻り、弁当の中身にも、健康を気遣う年齢となりました。79歳の夫は今も現役の開業医です。
ただ、最近は夕食を外で済ます機会が多いので、弁当はなるべく野菜中心。自家製のはりはり漬けや切り干し大根、ひじきなどを彩りよく合わせてのヘルシー弁当です。
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専業主婦であることに焦りを抱いた時期もありますが、こうして夫が元気で働けるのも、少しは長年の弁当作りのおかげかな。
今朝も夫の健康を祈りながら、お弁当を持たせて送り出しました。
東京都世田谷区 主婦 75歳
(以上、朝日新聞より引用)
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私は毎日家内が作ってくれた弁当を持参して通勤しています。
病院で昼食を準備してくれていた、地方の病院以外は、26年間、家内の弁当を食べています。
一番、充実していたのは新婚の頃でした。同期の先生が毎日、今日はどんな弁当だ?と見に来たくらいでした。
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子供が中学・高校と弁当を持参していた頃は、子供と同じ内容の弁当になっていました。
今は、たまに子供が弁当を持参する程度ですから、私専用の弁当です。
弁当を作るのは大変だと文句を言いながらも、毎日作ってくれています。
家内が作った弁当を食べていると調子が良いので感謝しています。
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夫婦喧嘩をした日は弁当がないので、職員にすぐに気付かれます。
たまたま、喧嘩していないのに、弁当がない時は、「あのぉ~、今日喧嘩したんじゃないから!」と断っています。
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弁当のおかずは、夕食のおかずの残りも入ります。
たまに、とんかつ弁当もあります。夕食にカツや牡蠣フライが出ると、次の日も弁当に入ります。
私は牡蠣フライが好きなので、夕食の残りでも喜んで食べています。
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家内には、いろいろと口うるさいとか、よく文句を言われますが、ただ一つだけ褒められていることがあります。
私は、よほど忙しくない限り、自分が食べた弁当箱は、自分でキレイに洗っています。
気が利く優しい職員が『先生、私洗います!』と言ってくれますが、時間がある時は自分で洗っています。
帰りには、職員が弁当箱を拭いて、私の鞄に入れてくれています。
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私は小さい時からお腹が弱いので、家内の弁当には感謝しています。
関西出身の家内と結婚して良かったと思うのは味付けです。口うるさい私ですが、食べ物にはあまりうるさく言いません。
私は薄口の関西風が好きです。うどんは絶対関西風です。
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ひとときに投稿なさった奥様のように、79歳まで現役で働ける先生はすごいと思います。
私たち外科医の医師としての寿命は、内科医よりずっと短いといわれています。
何歳まで働けるかわかりませんが、今のところ家内の弁当のおかげで元気に働いています。