医学講座
患者さんの死
昨日の院長日記ほくろを切除したい
…と受診された患者さんのことをまだ考えています。
旅立ち日和
2009年6月30日の院長日記です。
形成外科とか、
整形外科を選ぶ先生には、
患者さんの死と、
対面するのが苦手なので、
その科目を選ぶ人もいます。
いつかは対面しなければならない死は、
医療者側にとっても辛いものです。
■ ■
私も患者さんの死がつらいので、
形成外科を選びました。
私が40年前に北大形成外科で研修をはじめると、
重症熱傷の患者さん、
悪性腫瘍の患者さん、
数は少ないですが患者さんの死がありました。
北大形成外科でチーフレジデントをしていた時に、
手術した患者さんが、
手術した日の夜に急変して、
お亡くなりになったことがありました。
■ ■
私が6ヵ月の病棟チーフで、
一番つらい経験でした。
今でもよく覚えています。
手術が原因ではありませんでした。
患者さんのお通夜に行って、
ご焼香をさせていただきました。
ご家族に叱られるか？と思って行きましたが、
奥様から、
北大病院の先生が来てくださったわよ。
…と私を祭壇の前に案内してくださいました。
■ ■
まだ30歳くらいの若造の医者でしたが、
私にとって忘れられないできごとです。
悪性黒色腫はこわい病気です。
少しでも早く気づいてあげて、
少しでも早くいい治療を受けさせてあげて、
悲しい思いをする人が少なくなるといいです。
お亡くなりになった患者さんのご冥福を心からお祈りしています。
“患者さんの死”へのコメント
コメントをどうぞ
形成外科や整形外科の先生は
死と対面するのが嫌で
選択されたのもあるのですね。
知りませんでした。
本間先生がお医者様として
お通夜に行かれたのは覚えていました。
来て下さるのは患者家族としては
感謝の思いです。
医療事故なら話は別ですが……
お亡くなりになった方の
ご冥福をお祈りします。
【札幌美容形成外科＠本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。整形外科や形成外科を選ぶ先生の中には、患者さんが亡くならないという理由で選ぶ医師もいます。私は特に若い人の死がつらいです。
昨日午前２時に投稿したら、先生の返信があり、びっくりしましたが、亡くなった人のことで眠れなかったのでは、、、、、。私も山大です脊髄腫瘍の手術をしましたが、良性の人は私のように助かり、悪性の人はみんな亡くなりました。50代のメラノーマの人はため息をつきながらもっと早く気付けばよかったと廊下を歩いていました。早く気付けば助かるのでしょうか？亡くなられた患者さんの御冥福を心よりお祈りしております。
【札幌美容形成外科＠本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。私もさくらんぼさんが午前2時にコメントをくださったのだと思って更新しました。整形外科にも悪性腫瘍の患者さんがいらっしゃいますね。骨腫瘍や軟部腫瘍は若い方にもみられます。早く気付けば助かる確率は高くなると思います。乳がんも同じです。
人はなぜ生まれて生きてそして
死ぬのか、そのようなことを
子供の頃からよく考えていま
したが、答えはみつかりません。
一生懸命、治療なさって関わって
くださったお医者さまほど、
患者さんの死に対する思いは
深いと思います。北大形成外科
の時の患者さんの奥さまにも、
本間先生の誠実さが伝わって
いらしたのでしょうね。
患者さんのご冥福を心より
お祈りいたします。
【札幌美容形成外科＠本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。私は申し訳ありませんという気持ちでご焼香に伺いました。医療ミスとか医療事故という問題にはなりませんでした。私のような若造でも患者さんの奥様はよろこんでくださいました。
おつらい事でしょう。私は若い頃大きくなっていくほくろを取りました。悪性のものではなかったと、後で報告を受けました。お医者様は神経をすりへらしながらお仕事をなさっていらっしゃいます。きっと皆さん理解されていると思います。やすらかに天にめされるよう、お祈りしました。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。私だけではなく札幌美容形成外科の職員も家内も悪性でなければいいと願っていました。先月受診された時にはお元気だったのに、、、という思いです。悪性黒色腫の患者さんはたくさん診ましたが、こんなに早く亡くなった方ははじめてです。心からご冥福をお祈りしています。