医学講座
頭蓋骨早期癒合症
昨日の院長日記でご紹介した、
第23回北大形成外科アカデミー、
私が一番勉強になったのは、
小山明彦先生の…
北海道におけるcranio-surgeryの現状:北大Cranio-Facial Unit設立
でした。
北大形成外科では、
大浦武彦先生の時代から…
Cranio_クラニオの手術をしていました。
■ ■
脳神経外科の先生といっしょに…
頭蓋骨を切る手術です。
大がかりな手術で…
年に数例の手術があった記憶があります。
対象となる患者さんの数も…
そんなに多くはありませんでした。
■ ■
小山明彦先生のご発表をお聴きするまで…
北大にCranio-Facial Unitが設立されたといっても…
それほど驚きはしていませんでした。
脳神経外科と新しいチームができた…?
…程度にしか考えていませんでした。
講演をお聴きしてみると…
昔のCranio_クラニオとはまったく違っていました。
■ ■
頭蓋骨早期癒合症(ずがいこつそうきゆごうしょう)のことも…
恥ずかしながらよく理解していませんでした。
赤ちゃんの頭の形が変?
…ということがあります。
私たちの時代の医師は…
ちょっとくらい形が悪くても…
そのうちよくなる…
治療の必要はない…
…という認識しかありませんでした。
■ ■
頭の形が悪くても…
中身が良ければ問題ない。
西瓜だって…
形が悪くても美味しいすいかはたくさんある。
…この程度の認識しかありませんでした。
そもそも…
一歳前の赤ちゃんの…
頭の骨を手術するなんて…
…考えられませんでした。
■ ■
ちゃんと勉強してみると…
日本頭蓋顎顔面外科学会HPには次のように書いてありました。
生まれてすぐの赤ちゃんの脳は急速に増大します。生後6か月までに2倍の大きさになり、2歳までにさらに2倍の大きさになるといわれています。これに対応できるよう赤ちゃんの頭蓋骨は7つの骨のピースに分かれており脳の拡大に対応して頭蓋も大きくなれるようになっています。これらの骨片のつなぎ目を頭蓋縫合といいます。頭蓋縫合早期癒合症ではこの頭蓋縫合が早期に癒合してしまう病気です。早期癒合があるとその部分で頭蓋骨の拡大がおこらず、頭蓋骨の形がいびつになります(図)。一部の症例では頭蓋内圧が高くなり脳の発達に影響を与える可能性があります。頭蓋縫合早期癒合症は頭蓋だけの変形を示す単純性の早期癒合症と顔面の低形成や手足の異常を伴う症候群性の早期癒合症に分かれます
■ ■
頭の形が悪い赤ちゃんは、
ちゃんと検査をしてみるべきです。
中身まで悪くなる可能性があるようです。
小山明彦先生は、
フランスに留学されて…
世界の最先端医療を勉強されてきました。
北大Cranio-Facial Unit
の治療成績は素晴らしく…
とっても素敵な頭になっていました。
■ ■
患者数も飛躍的に増えており、
北海道各地からたくさんの患者さんが来院されています。
赤ちゃんの頭の形がなんか変?…
…と思ったら…
北大形成外科の小山明彦先生です。
ネットで宣伝はしていませんが、
小山(おやま)先生の技術力は私が保証します。