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美容外科の‘売上’
昨日の日記で年間売り上げが4億円あれば分院の院長の年俸が4,000万円と書きましたところ、友人の先生から『今はそんなにもらえません』とご指摘を受けました。ここ数年美容外科の価格破壊が進み、大手美容外科も利益率が下がっているそうです。ヒアルロン酸による豊胸術などは材料のヒアルロン酸(レスチレンSubQ)が高価なため売上が伸びても利益はそれほどでないそうです。
売上だの利益だの、医療にはあまりふさわしくない言葉が出ています。大手美容外科で出世するには、‘売上’がない先生はダメです。最近は一般病院や大学病院ですら、診療科毎の‘売上’が比較されます。医師の定数や購入する医療器械は‘診療科の売上’によって配分されると言っても過言ではありません。とにかく赤字では公立病院も潰れます。
この日記を読んでいただいている先生もたくさんいらっしゃると思います。私が知っている範囲の情報をお知らせします。HPにも書きましたが、日本医事新報という雑誌に掲載されている求人広告を読むと、美容外科は簡単に就職でき、親切丁寧に指導されてすぐに高給取りになれると思います。
残念ながらそんなに甘いものではありません。要領が良くて、手先が器用でもそのクリニックの‘営業方針’通りに手術をしないと給料も安く待遇も良くなりません。
ある先生が美容外科医になるには『悪魔に魂(たましい)を売らないとできない』と言っていました。そんなにひどいクリニックはマレですが、日本国内に現実に存在します。全国紙や地方紙の朝刊に広告が掲載されているからといって信じてはいけません。「あるある大辞典」ではありませんが、楽をして痩せる方法なんてありません。楽してわきがが治る手術もありません。美容外科といえども外科手術です。しっかりしたクリニックで手術を受けないと一生後悔することになります。