医学講座
第28回日本皮膚悪性腫瘍学会④
2日間の第28回日本皮膚悪性腫瘍学会で印象に残ったことです。
大原國章先生の
「皮膚悪性腫瘍医としての道程、そして提言」という、
基調講演をお聞きしてすごいと思いました。
大原國章先生は、
1973年東京大学医学部卒
1980年東京大学医学部講師
1984年虎の門病院皮膚科部長
虎の門病院副院長を歴任され
2012年に退職された皮膚悪性腫瘍の名医です。
■ ■
大原先生の講演を見て思いました。
手術がとても上手です。
これだけきれいな植皮は…
形成外科専門医でもなかなかできません。
むしろ…
若い形成外科医には…
植皮術ができない先生もいます。
■ ■
植皮をきれいに仕上げるのは…
とても難しい技術です。
シンプルでも難しい植皮で…
とてもすばらしい手術結果でした。
大原先生が出されたスライドの中に、
先生が東大から虎の門に移られる時に、
東大病院手術部の看護婦さんが開いてくださった、
送別会の写真がありました。
■ ■
若い大原先生を取り囲んで…
東大病院手術部の笑顔の看護婦さんが…
たくさん写っていました。
大原先生が、
手術部の看護婦さんに鍛えられました
…と話されていたのが印象的でした。
東京大学医学部講師でも…
手術中に困ったことがあったと想像します。
■ ■
手術部の看護婦さんは、
全部の科の手術を見ています。
外科の先生はこうしている…
こんな器械がある…
私も手術部の看護婦さんにたくさん教えていただきました。
私は…
先生、もう少しだからがんばろう!
…と励ましていただいたこともありました。
■ ■
大原先生の講演で印象に残ったのが、
症例のスライドが実に丁寧に保存されていること。
ご自身で…
丁寧に患者さんを診察なさっていらっしゃること。
30年分のスライドの保管や整理は、
どんなに高性能のPCを使っても難しいです。
大原國章先生はすばらしい皮膚悪性腫瘍医であり、
素晴らしい先生だと感じました。