医学講座
小陰唇縮小術のV字カット
今日は2024年9月21日(土)です。
昨夜遅く第47回日本美容外科学会(東京)から帰ってきました。
寒冷前線通過による悪天候のためか?
搭乗していた飛行機が1時間35分も遅れて出発しました。
降下中にかなり揺れました。
無事に新千歳空港に到着すると外気温が14℃でした。
やっぱり北国だと実感しました。
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学会の一般演題で参考になったのが、
小陰唇縮小術のV字カットにおける一工夫
SOL CLINIC 向井英子先生
LUX CLINIC 奥村智子先生のご発表でした。
小陰唇縮小手術でV字型にカットすると、
きれいに治ると宣伝しているクリニックがあります。
そうだろうか?…とずっと思っていました。
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私たち形成外科医は唇裂の手術をします。
口唇粘膜はとても薄いです。
唇裂手術でV字カットをする形成外科医はいません。
小陰唇には厚い部分もありますが、
薄い部分もあります。
人によってとても厚い人も、
ふつうの人も、
薄い人もいます。
向井英子先生は手術で切除した部位を、
病理組織検査をして検討しました。
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その結果、
実際にV字カットが適応になる人は半数以下で、
逆にV字カットをするとよくない人がいることを、
とてもわかりやすく検証してくださいました。
美容外科医でも組織学的検討まで加えて、
しっかりと検討して発表するのが素晴らしいです。
美容外科の発表でも、
科学的な裏付けがあるのとないのとでは大違いです。
小陰唇縮小手術を検討している人は、
V字カットでごまかされないでください。