医学講座
二重手術
よくあるご相談のメールです。『幅広の平行二重を希望します。全切開で目頭切開も同時にお願いします。目の手術は、はじめてです。』
私は、はじめて二重手術を受ける方には埋没法をおすすめしています。埋没法はとれる、永久ではないと心配をなさる方もいらっしゃいます。90%以上の方は生まれつきの二重と同じ構造が得られ、歳をとっても変わりません。生まれつき二重の方でも、おばあさんになれば皮膚は『たるみ』目もシワシワになります。
切開手術をする場合でも、切る長さはなるべく短くします(部分切開です)。どんなに丁寧に縫合しても『キズ』が残るため、目を伏せた時などに微妙に影ができます。普段は化粧で隠せますが、化粧を落としてスッピンになった時にわかります。
眼瞼下垂症手術でも、若い方は必要最小限の長さしか切りません。眼科や普通の形成外科では端から端まで、いわゆる全切開のラインで切りますが、私は約10㎜の切開で挙筋前転という筋肉の処理をします。手術用顕微鏡を使用し細かい作業ができるから可能なのです。
私が埋没法や部分切開にこだわり、全切開をしないのは、もし患者様が後悔して『元に戻して欲しい』と言われた時に全切開で幅広の二重を作ってしまうと、戻すのがとても困難だからです。
時代によって二重幅の流行も変わります。今は幅広の平行二重が流行っていても、来年は幅の狭い末広型になるかも知れません。もし、元に戻したいと思った時に一番安全なのが埋没法です。東洋人に行われている二重手術の90%以上は埋没法の手術です。日本も韓国も台湾も中国も同じです。