医学講座
刑事さんがいらっしゃいました2012
昨日(平成24年6月11日月曜日)、
札幌西警察署の刑事さんがいらっしゃいました。
私も…
職員も…
てっきりオウムの高橋容疑者の件?
…と思ったら違いました。
■ ■
平成24年5月7日午後5時29分ころ
札幌市内区八軒(はちけん)で発生した、
ひったく事件の犯人捜査です。
札幌西警察署HPの情報です
札幌市西区の共同住宅玄関において、
現金4千円等の入ったトートバッグがひったくられる事件が発生しました。
被害者は犯人を追跡し、もみ合いの末バッグを取り返しました。
その際、犯人は被害者に右手の指の一部をかみ切られましたが、
そのまま自転車で北方向に逃走しました。
■ ■
私も新聞報道で見たので覚えています。
刑事さんがいらしたのは…
犯人は右手の指を食いちぎられたので…
治療に来なかったか?
…という理由でした。
札幌市内の全医療機関を訪問されているそうです。
■ ■
残念ですが…
札幌美容形成外科は受診していません。
以下は私が刑事さんにお話しした内容です。
犯人は治療を受けていないと思います。
おそらく、指の傷ももうほぼ治っていると思います。
刑事さん…
指を食いちぎられて…
爪もないのに治るのですか…?
■ ■
はい、多少骨が出ていても…
消毒して…
アルミ箔で巻いておくと…
指先のケガは治ります。
感染さえしなければ…
指先のケガは傷が縮んで治ります。
■ ■
捜査は…
指先にケガをした人を捜すのではなく、
右手を隠している人。
右手を軍手や手袋で隠している人。
右手をポケットから出さない人を捜すべきです。
■ ■
指先のケガは…
指尖部損傷(しせんぶそんしょう)と呼びます。
形成外科や手の外科の教科書には、
さまざまな修復法が載っています。
再接着といって…
細い血管を縫う方法もあります。
■ ■
船上の事故など…
すぐに手術を受けられない場合もあります。
古くからの知恵だそうですが…
指の先端にイソジンゲルという消毒薬をつけて、
指先をアルミホイルで巻く方法があります。
この方法で傷は治ります。
犯人が知っていたかどうかわかりませんが、
おそらく病院にはかかっていないと思います。
■ ■
犯人
・年齢:40歳代から50歳代
・身長:175㎝前後
・ガッチリした体型
・ハンチングをかぶった男
・カゴ付の自転車を使用
右手を不自然に隠している。
右手の指にサビオをしている。
こんな男を見つけたら…
110番するか…
北海道札幌方面西警察署、
盗犯係
011-666-0110へ通報してください。
“刑事さんがいらっしゃいました2012”へのコメント
コメントをどうぞ
はい、その事件はとても印象的だったので、
記憶に新しいです。
形成外科の先生の所まで捜査が及びましたか。
私は主人から報道内容を聞いて
「指を食いちぎってバッグを守った」
と聞いただけだったので、
気丈な人だわと思ったものの、
バカな私の妄想は膨らみ。
犯人の指はどうなったのだろう、
骨まで、食いちぎるって、どれだけの力なんだろうと
変に感心してたら
主人に
「骨を食いちぎれるわけないじゃん、
ちょこっと食いちぎっただけだよ。」
と言われ、あー納得。
私って、何処までも浅はかです。
右手を隠している人…
流石は先生です。
私は怪我をしている人しか、ターゲットにしてませんでした。
今更ながら、脱帽です。
凄い事件があったのですね。指をかみちぎったなんて凄いですが、病院に行かなくても治るんですね。でも綺麗な傷ではないので手は隠しますよね。早く事件が解決するといいですね。
この犯人は結局、あれから捕まったのですか?
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
申し訳ありません。捕まったと記憶していますが定かではありません。