医学講座
子どものやけど予防
医学が進んだ現在でも…
深いいやけどはあとが残ります。
やけどは痛いです。
治るのに時間がかかります。
子どものやけどで…
親も子も傷つきます。
熱傷専門医はやけどの予防法をよく知っています。
■ ■
ヤケドの予防
…という2007年6月10日の院長日記に書きました。
子供のやけどは、どんなものでヤケドをしやすいか親が知っていれば防ぐことができます。やけどは意外と身近に発生しています。事故を未然に防ぐために家の中を見直してみましょう。
①子供がいる家庭では、床に熱を出す家電製品を置いてはいけません。ポット、炊飯器、コーヒーメーカーなどは、ちょっとの時間でも床に置くのはダメです。イスの上に置いて転落したこともあります。ペットがヤケドすることもあります。
②子供の目線で触りそうな熱いもの、引っ張りそうなコードを見つけてください。床に寝そべったり座って子供の目の高さで見るのです。ポットのコードを引っ張ってお湯をかぶった子もいます。
③湯気や蒸気の出るものは(炊飯器・加湿器など)100℃以上の高温になります。子供の手が届かないところに置きましょう。おじいちゃんおばあちゃんの家に行った時やペンションなどでも要注意です。
④食事の準備中や食事中の事故が多いのです。テーブルの上などの熱い湯・コーヒー・スープが危険です。カップラーメンも危険です。熱いものを持って抱っこするのは危険です。
⑤スイッチを切った後も熱い電気アイロンや電気鍋などは、使用中も使用後も子どもが触れないようにしましょう。
⑥やけどの危険性のある家電品のスイッチは、子どもが触らないように注意し、安全性の高い製品を選ぶようにしましょう。
⑦浴室の鍵は閉めておき、浴槽に熱いお湯は絶対にためないようにしましょう。家庭内のヤケドで一番危険で悲惨なのが浴槽転落です。60℃程度のお湯でも這い上がれず、全身にヤケドをすると命が奪われます。
酔っ払って愛人とラブホテルへ行き、誤って浴槽に熱湯を入れて入ってしまい、全身に大ヤケドをした方がいらっしゃいました。体のヤケドを治すのに何ヵ月もかかり何度も手術が必要でした。家族関係もこじれて大変でした。肉体的にも精神的にもヤケドを治すのは大変です。ヤケドはしないように気をつけるのが一番です。
■ ■
子どもさんが活発になる…
1歳を過ぎてからの事故が多いです。
コンロの上に片手鍋やフライパンを置くとき…
鍋の柄を手前に向けると危険です。
子どもが手を伸ばして…
片手鍋の煮立った熱湯をかぶることがあります。
■ ■
できたての熱いスープも危険です。
テーブルクロスは豪華に見えますが…
子どもさんがテーブルクロスを引っ張って…
お皿のスープがかかることがあります。
コーヒーやカップラーメンも危険物です。
抱っこしながら持つのは危険です。
■ ■
やけどは一瞬で起こります。
あの時気をつけていれば…
お母さんが悪かった…
ごめんね…
…とならないようにしましょう。
こどものやけどは…
予防が一番です。
冬のわが家を事故現場にしないでください。
“子どものやけど予防”へのコメント
コメントをどうぞ
そうですね。昔は形成外科がなかったので やけど のあとはみなさんあるようです。家の主人も顔のあごあたりに 火箸だかがあたったかで目立ちませんがヤケドのあとがありますし、いろりであんこ鍋をひっくりかえして 頭の後ろがヤケドでハゲ かつらを年中つけてる同級生もいます。みんな小さい頃のヤケドです。私もかなり気をつけ身の回りの危ない物は片付けてました。今赤ちゃんを育てているご家庭の方は気をつけてくださいね。
私も子供の頃に従姉にストーブに押され火傷をして、馬の油で治しました。
その頃は形成外科という知識もなかったのでしょうね。
運よく、跡形もなく完治しました。
母親は炊飯器をまたいで足をやけどしたそうです。
今でも若干跡があります。
ストーブも昔と違うので大丈夫でしょうが、
大人が置く位置をしっかりと決めて
子供の手の届かない所にするのがいいでしょうね。
子供は夢中になると、忘れちゃいますから。