医学講座
加齢を治す⑤
今日から8月です。
早いもので札幌美容形成外科を開業して丸9年です。
開業する前に、
どんな医療機器を導入しようか?
…といろいろ悩みました。
私が充実させたのは手術機器です。
■ ■
10年目に入っても…
手術用顕微鏡や電気メス。
高価な手術器具は活躍しています。
ガス滅菌機は新しくなり、
手術用顕微鏡も2台あります。
毎日活躍しています。
■ ■
開業前に『先生、すごい機器がある』
…と私に紹介してくださったのが、
株式会社ジェイメックの創業者で、
初代社長の森下純一様でした。
札幌のご出身で、
私の父と同じ札幌工業高校の卒業生です。
とても優秀な方でした。
残念なことに2009年に肺がんでご逝去されました。
■ ■
森下社長は現社長の西村様と…
毎年、米国の学会に視察に行かれていました。
鋭い目で…
最先端の医療用レーザー機器を見つけられ、
日本に導入されました。
森下社長の一番のヒット商品は脱毛用レーザーです。
今でこそレーザー脱毛は当たり前ですが、
当時は形成外科の偉い先生が、
レーザーで毛が抜けるわけがない!
どうせ、すぐに生えてくる!
と言っていいました。
■ ■
森下社長が紹介してくださった、
すごい器械がサーマクールでした。
ほっぺに当てると、
中でぐりぐりぐりと作用するのがわかる…
そんなパワーで若返りさせる機器です。
サーマクールは魅力的な機械でしたが、
とても高価で…
しかも消耗品も超高価でした。
■ ■
保険診療でよいものを安く
…という札幌美容形成外科では買えませんでした。
森下社長には申し訳なかったのですが、
限られた予算で私が選んだのは手術用顕微鏡でした。
顕微鏡はランニングコストもかからず、
高価な消耗品も不要です。
10年たっても毎日活躍してくれています。
■ ■
たるみ治療機器の原理は、
電気やレーザーなどを皮膚表面から与えて
皮膚の内側にある組織を引き締めます。
私がよく患者さんに説明する例えです。
どんなに高価な服でも…
長年着ていると型くずれして伸びてしまいます。
新品の服の『ぱりっと感』はありません。
■ ■
伸びた服を仕立てなおすのが外科手術。
フェイスリフトや
皮膚切除をするたるみとり手術です。
効果はありますが、
時間がかかるし…
腫れも出ます。
お金もたくさんかかります。
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高周波(RF)
レーザー
超音波
さまざまな器械で『たるみ取り』が行われています。
正直に申し上げると、
『切る手術』が仕立て直しだとすると、
機器を使った治療は、
プレスやアイロンです。
化粧品では伸びないシワを…
ちょっとプレスして伸ばしてくれる程度とお考えください。
“加齢を治す⑤”へのコメント
コメントをどうぞ
ちょっと伸ばす程度でもいいんですよね。 愚息がお邪魔した時素晴らしい設備の診察室、手術機械を見せていただいたと帰ってきました。 大病院みたいな機材だと!
私は怖がりなので切らないほうがいいなぁ。
しかも仕立てたら、かなり違いがあり、
ばれそう。
私もさくらんぼさんと同じく後者を選ぶと思います。