医学講座
埋没法の糸抜去は難しいです
昨日の院長日記、
他院埋没法の糸に…
ぴょんさんからコメントをいただきました。
二年程前に二重瞼の埋没手術をしました。
病院は某美容外科です。
手術をしてくれたのは30代の院長先生でした。
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仕上がりが最悪だったので
同じ病院で抜糸手術を受けました
同じ病院でも先生によって糸の縫い方?止め方?が違うらしく、
手術中かなりてこずっている様子でした。
その先生は院長先生とは違い
とてもいい先生だったと思います。
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残念な結果で申し訳ございません。
埋没法は二重を作る手術より、
糸の抜去がずっと難しいのです。
特にぴょんさんのように…
手術から一ヵ月も経過してしまうと…
糸が深く入り込んでしまい…
抜糸がとても難しくなります。
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抜糸してくれた先生の技術ではなく、
埋没法の糸を抜去すること自体が難しいのです。
瞼まぶたの裏側に書きました。
埋没法の保証とは、
糸をむやみに追加して、
結果的に瞼をキズだらけにするだけです。
私は、
他院で埋没法を受けた…
眼瞼下垂症の方を手術する時に…
できるだけ埋没糸を除去しています。
追加料金もいただきません。
(保険の規定です)
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手術用顕微鏡で見て、
高倍率にして、
ようやく見える程度の糸もあります。
そんな糸でも、
毛細血管を傷つけています。
表面から見えない、
瞼の裏側には、
大切な役割があります。
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健康な人の瞼の裏側は、
キレイなピンク色です。
瞼板(けんばん)という白い組織の上に、
結膜(けつまく)があり、
そこに毛細血管があります。
教科書によると、
この毛細血管から、
目の角膜へ酸素や栄養を供給する、
と書かれています。
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角膜(かくまく)というのは、
光を通すために、
透明です。
血管はありません。
ソフトコンタクトで、
すっぽりと角膜を覆(おお)ってしまうと…
角膜に酸素が供給されず、
酸欠になるといわれています。
ですから長時間付けっ放しにできないのです。
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瞼板法(けんばんほう)による埋没法は…
瞼板(けんばん)に直接糸を通します。
さすがに最近ではあまり見なくなりました。
瞼板上端法(けんばんじょうたんほう)が増えている印象です。
初心者のなんちゃって美容外科医が、
がっちり結んだ糸ほど取れにくいのです。
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埋没法は10分で終わったのに…
埋没法の糸抜去は…
1時間以上かかったのに…
全部抜けなかったというのは…
実際にはよくあることです。
埋没の糸抜去がお上手な先生は、
横須賀のアロマ美容外科の鈴木敏夫先生です。
埋没法の糸で苦労している方へおすすめします。
信頼できる先生です。