医療問題

紹介状なしの大病院受診、初診料を患者の全額負担へ

 平成26年5月9日、朝日新聞朝刊の記事です。
 紹介状なしの大病院受診、初診料を患者の全額負担
厚生労働省は、紹介状を持たずに大病院を受診した患者に新たな負担金を求める制度を、2016年4月をめどに導入する方針を固めた。初診時には現在の初診料にあたる2820円を、再診時には再診料720円を、それぞれ患者に全額負担してもらう案を軸に検討する。軽症で大病院に行く患者を減らし、医師が高度な治療に専念しやすくするねらいだ。年内に具体案を固め、来年の通常国会での法改正をめざす。
 一般病床の数が400以上の病院では、紹介状を持たない患者が外来の8割を占める。患者が集まる大病院は多忙で、本来の役割である重症患者の治療に医師が専念しにくくなる。紹介状なしの患者に上乗せで負担を求めるのは、受診のハードルを上げ、こうした状況を改善するためだ。
 厚労省は近く審議会で具体案の議論を始める。検討の軸とするのが、初・再診料分の金額を患者に負担してもらう案。今は初診料が2820円、再診料は720円だが、公的な医療保険が適用され、患者の負担は3~1割で済む。これを診療報酬とは別の料金にし、10割分を自己負担にする。
 ベッドがいくつ以上の病院を対象とするかや、救急の患者を対象外とするかなど、詳細は今後詰める。ベッド数が500床以上の病院は全国に約450カ所(病院全体の約5%)、200床以上だと約2660(同約31%)ある。
 紹介状を持たない患者への定額負担の導入は、政府の社会保障国民会議が昨年夏に提言し、1万円案も出た。厚労省では「1万円は高い」との意見が多いが、特に大きな病院では実効性を持たせるため、初診料分の2820円より負担額を重くすることも検討する。
 紹介状を持たずにベッド数200床以上の病院を受診する患者に対しては、現在でも病院が任意に特別料金を徴収できる仕組みがある。金額は平均で約2千円。ただし導入病院は半数に満たない。新制度が導入されると、大病院では一律、強制的に特別料金をとることになる。
 大病院を直接受診しにくくなると、幅広い症状を正しく診断し、必要に応じて大病院を紹介できる診療所や中小病院の役割が大切になる。こうした「かかりつけ医」を普及させるため、診療報酬の優遇など支援策も進める方針だ。(高橋健次郎)

 (以上、朝日新聞より引用)
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 朝日新聞一面トップの署名記事です。
 私はこの方針に反対です
 地域の実情をまったくわかっていないです。
 私が25年間勤務した病院は、
 北海道内の大病院ばかりです。
 形成外科は大病院にしかありません
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 北海道大学病院、
 釧路労災病院、
 函館中央病院、
 市立札幌病院、
 JA帯広厚生病院、
 札幌医大病院、
 形成外科がない地域もあります。
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 紹介状を書いてもらうため…
 どこの診療所を受診したらよいかもわかりません。
 国が決めることは、
 すべて料金
 悪徳美容整形と同じです。
 きっと悪用されて終わりです。
 この20年くらいの間いろいろと方針が変わりました。
 頭のよい病院経営者は、
 病院の近くにクリニックをたくさんつくりました。
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 これから高齢化がますます進みます。
 誰も病院で呼吸器につながれて死にたくないと思っているのに
 高齢で末期の患者さんから人工呼吸器を外すと
 医師が書類送検されるのが日本です
 自宅で家族に見守られて…
 自然に死にたいと思っている人を、
 自然に死なせてあげるような方針がいいと思います。
 死亡診断書には自然死という項目があります。

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