院長の休日
お医者さんの人生2014
今日は休診日です。
渡辺淳一先生がお亡くなりになりました。
前立腺癌で放射線治療を受けていらして、
昨年のお誕生日は車椅子だった。
ご自宅でご逝去され、
亡くなられたのが、
平成26年4月30日午後11時42分。
ご家族に見守られて、
安らかに眠られたことと想像しています。
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先輩が亡くなったり、
知っている方がお亡くなりになると、
自分の人生を考えます。
私が子どもの頃、
私の母親は、
お医者さんの家はいい
…とよく言ってました。
■ ■
確かに…
お医者さんの家には、
わが家にはなかった車もあったし、
ピアノもありました。
お医者さんの家は、
同じ社宅でも大きな家でした。
まーちゃんの家はいいなぁ~
…と思ってました。
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私の父親は薬剤師です。
確かにお医者さんよりお給料は安かったです。
でも、
毎日17:00には仕事は終わり、
当直明けの勤務もありませんでした。
今年88歳になりましたが、
80歳頃までは働いていました。
父親と同じ炭鉱病院で働いていたお医者さんは、
みんな亡くなってしまいました。
■ ■
同じ医療職でも立場も仕事内容も違います。
医師はストレスの多い仕事です。
お医者さんの人生は、
ただお給料が少し高いだけではやってられません。
医者冥利(みょうり)
産科医冥利
…という院長日記に書いたように、
医師になってよかったと思う瞬間は、
お給料をいただいた時ではありません。
自分が他人の役に立った…!
と実感できた時です。
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北里大学名誉教授の塩谷先生も、
形成外科医の報いに書かれています。
昔の患者さんから声をかけてもらうと、
ああ、この俺でも少しは人の役に立ったのだと、
あらためて嬉しく思うのである。
これこそが形成外科医にとっての最大の「報い」である。
若い先生にもわかっていただきたいです。