医療問題
暴力団関係者と医療
タレントの島田紳助さんが
暴力団関係者とのつきあいを理由に
芸能界を引退されました。
私は紳助さんのファンです。
関西の言葉が好きですし、
彼の発言にも共感することが多いです。
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私は、今回の引退を、
とても残念に思っています。
朝日新聞の記事によると、
大阪府の橋下徹知事は会見で、
島田さんに「お疲れさまでした」とメールを送り、
「ありがとう」と返信があったことを明かした。
「紳助さんの番組がなければ、
どう考えたって知事になれるわけない。
今の僕の状態は紳助さんのおかげ。
非常に残念でもあり、つらい」と語った。
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暴力団との関係については、
「僕は府の暴力団排除の旗振り役。
暴力団との付き合いに
『あれくらいいいじゃない』
と僕の立場では言えない」と話した。
私も同じです。
暴力団と付き合うのはよくありません。
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暴力団の方が、
患者さんとして来院されたらどうでしょうか?
私は、
何人も暴力団の方を治療しました。
手術もしたことがあります。
トラブルになったことは一度もありません。
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医師は法律で、
暴力団だからという理由で
治療を断れないことになっています。
けがをして血を流している人は、
たとえ暴力団でも患者さんです。
治療に差別はできません。
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銃創という、
2007年4月18日の院長日記に書いてあります。
私は市立札幌病院で一回、
札幌医大で一回、
合計2回銃創を診たことがあります。
救命救急センターの先生から依頼されて診察しました。
市立札幌病院では暴力団、
札幌医大ではロシアのマフィアによる事件でした。
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病気になった暴力団員や、
けがをした暴力団員の治療もしました。
他の患者さんと同じように、
説明をして、
手術をしただけです。
暴力団だからといって…
特別なことはありません。
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受刑者の手術という、
2008年3月26日の日記に書いてあります。
受刑者だからといって、
差別はできないのが医療です。
刺青が入った暴力団員の受刑者は、
治療に協力的で、
傷もきれいに治りました。
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紳助さんが困っていた理由もわかります。
いろいろな人に相談なさっても、
なかなか解決できなかったので、
頼ってはいけない人に、
相談してしまったのだと思います。
橋下弁護士に、
相談していたら…
解決できていただろうか…?
…と考えています。
とにかく引退を残念に思っています。