医療問題
爪の手術と全身麻酔
昨日の院長日記、
注射器の持ち方に…
さくらんぼさんからコメントをいただきました。
一番痛かったのは巻き爪で爪をはぐ手術の局所麻酔でした。
今度からは全身麻酔で爪をはぎたいです。
お気持ちはよく理解できます。
ただ今の日本では…
爪の手術に全身麻酔は無理です。
過剰診療かじょうしんりょうとして…
査定の対象となります。
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保険診療にはさまざまなルールがあります。
法律で決まっているものから…
都道府県の審査委員会レベルで決めている内規まで…
さまざまな規制があります。
日本で一番審査が厳しいのは…
四国だと聞いたことがあります。
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形成外科は長い間…
一方的に審査される側でした。
形成外科の審査委員がいませんでした。
形成外科を目の敵(めのかたき)にしている審査委員の先生がいました。
JA北海道厚生連の形成外科主任医長が…
支払基金に呼ばれて…
委員長から…
保険医を取り消すと脅かされたこともありました。
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全国的に見ると…
最近は形成外科の審査委員が増えました。
毎月、
数多くのレセプトを点検する大変な業務です。
日本形成外科学会には…
社会保険委員会があります。
中村純次先生の想い出
…という2011年6月14日の院長日記に書いてあります。
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健康保険のルールは…
局所麻酔でできる手術は…
できるだけ局所麻酔でしなさい
…ということです。
それじゃ…
抜爪の時には激痛の麻酔をがまんしなければできないの…?
…と不安になります。
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さくらんぼさんには申し訳ありませんが…
上手に麻酔をすると…
それほど痛くなく抜爪の麻酔ができます。
手の指や
足趾そくし(足のゆび)
…の麻酔は指神経ブロックという麻酔をします。
さくらんぼさんが痛かったのは…
足ゆびの付け根にする麻酔で…
特に足の裏側が痛かったと思います。
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私たち形成外科医は…
少しでも痛くなく手術が受けられるように…
麻酔を勉強しています。
今年の第56回日本形成外科学会でも…
指ブロックによる痛みの検討
…という演題がありました。
痛みが少ない麻酔法は企業秘密です。
先生を選ぶと…
麻酔や手術の痛みが違います。