二重・眼瞼下垂
瞼板のきずあと
けんばんのきずあとと読みます。
まぶたの裏側について、同じような相談を何件か受けました。
埋没法の糸を抜糸した後にも
まぶたの裏側の傷は、
一生残るのでしょうか?
眼科の先生が診るとわかりますか?
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埋没法を瞼板法で受けると、
結膜に糸が露出します。
糸を強くしばると…
瞼板に傷ができます。
まぶたを裏返すと見えます。
瞼の裏側(まぶたのうらがわ)
…という2009年9月24日の院長日記に書いてあります。
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健康な人の瞼の裏側は、
キレイなピンク色です。
瞼板(けんばん)という白い組織の上に、
結膜(けつまく)があり、
そこに毛細血管があります。
教科書によると、
この毛細血管から、
目の角膜へ酸素や栄養を供給する、
と書かれています。
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角膜(かくまく)というのは、
光を通すために、
透明です。
血管はありません。
ソフトコンタクトで、
すっぽりと角膜を覆(おお)ってしまうと…
角膜に酸素が供給されず、
酸欠になるといわれています。
ですから長時間付けっ放しにできないのです。
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瞼板法(けんばんほう)で、
何回も埋没法手術を受けると…
この毛細血管がズタズタになります。
瞼の裏側がキズだらけになり…
角膜へ…
酸素や栄養の供給ができなくなります。
手術をする美容外科の先生は、
キズだらけの瞼の裏側を見ます。
自分の身内だったら、
糸が4本も6本も入った瞼に、
更に糸を追加することはしないと思います。
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埋没法の保証とは、
この糸をむやみに追加して、
結果的に瞼をキズだらけにするだけです。
私は、
他院で埋没法を受けた…
眼瞼下垂症の方を手術する時に…
できるだけ埋没糸を除去しています。
追加料金もいただきません。
(保険の規定です)
■ ■
手術用顕微鏡で見て、
高倍率にして、
ようやく見える程度の糸もあります。
そんな糸でも、
毛細血管を傷つけています。
表面から見えない、
瞼の裏側には、
大切な役割があります。
どうか自分の目を大切にしてください。
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この院長日記を読まれた方が心配して、
相談メールをくださいました。
瞼の裏側(まぶたのうらがわ)の院長日記は、
【お直し無料】で、
【何回でも】
【埋没法を繰り返す】
美容外科への警告です。
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心配している方への回答です。
埋没法の糸を抜糸してしまえば、
たとえ瞼板に傷があっても…
次第に目立たなくなります。
私が手術用顕微鏡で見ても…
どこに糸があったかわからない人もいます。
コンタクトで炎症を起こして…
真っ赤になってる結膜よりずっときれいです。
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皮膚にできた傷あとでも、
時間とともに目立たなくなります。
私のまぶたの傷も、
ちょっと見ただけではわかりません。
埋没法を受けて瞼板に傷がついても…
ちゃんと抜糸してあれば大丈夫です。
目やにが多いとか、
目がごろごろする時は、
眼科専門医の先生に診察を受けてください。