昔の記憶
受験で先輩にエールもらった娘
平成26年11月8日、朝日新聞朝刊、
声の欄への投稿です。
受験で先輩にエールもらった娘
看護師 宮澤初美(埼玉県 41)
娘の大学入試の会場が遠方のため、入試の前日に現地入りして大学の文化祭を見学した。娘の表情は硬く、私は緊張を和らげようと馬術部の見学に誘った。そこへ一人の女子大学生が近づいてきた。「あなたH高校だよね? 私、卒業生!」
娘の制服を見て、話しかけてきてくれたのだ。入試が翌日と知った彼女は「私は馬術部に入ってから1度も落馬したことはない。だから、大丈夫。あなたは落ちない」。その言葉を聞いて、胸が熱くなった。娘も勇気をもらい、笑顔になった。
その後、イベント会場に足を向けた。そこへまた、1人の女子大学生が「H高校だよね? 私もH高校だったの」。娘に1枚の紙を差し出した。「これは私が受験する時に書道の先生が書いてくれたもの。これを持って合格できた。あなたにあげるから頑張って」。紙には「やりたいことは、やらなければいけないことの向こう側にある」とあった。私はもう何も言葉が出ず、2人の姿も涙でかすんで見えなかった。
数日後、合格通知が届いた。娘よ、合格おめでとう。来年はあなたが受験生にエールを送ろう。
■ ■
♡合格おめでとうございます♡
素敵な先輩がいる、
素敵な大学、
入学前から楽しみです。
「私は馬術部に入ってから1度も落馬したことはない。
だから、大丈夫。
あなたは落ちない」。
■ ■
なんていい言葉でしょうか。
意味不明、
なにそれ、
…なんて言う人は、
受験生の苦労を知らない人です。
一点で合否が決まります。
ちょっとした気持ちの持ちようで、
合否が決まることもあります。
■ ■
「これは私が受験する時に書道の先生が書いてくれたもの。
これを持って合格できた。
あなたにあげるから頑張って」。
紙には
「やりたいことは、
やらなければいけないことの向こう側にある」
とあった。
寒くなってきました。
毎年秋になると、
受験生だった頃を思い出します。
恩師、矢野先生のことを思い出します。
がんばれ受験生。
還暦のじいちゃんも応援しています。