院長の休日
おかげで
平成27年11月5日(木)、北海道新聞朝刊、
いずみへの投稿です。
おかげで
先日、夫とけんかをした。
原因はささいなこと。ちょっとした夫の言葉尻に腹を立ててしまった。嫌なムードで数日過ごしていたところへ、神奈川県に住む長男のお嫁さんから写メールが届いた。
彼女は、結婚のために単身ロサンゼルスからやって来たアメリカ人だ。日常会話には困らない程度の日本語は話せるようなったが、まだ、て、に、を、はの使い方が難しい。日本語をもっとマスターし、翻訳の仕事をしたいとの希望を持っている。
そこで、時々手紙やメールをもらった際には、日本語の間違いを訂正、指摘するのが私の役目である。
メールを開けた。自転車に乗った勇ましい2歳の孫娘の写真だった。長男と一緒に練習をしている。添えられた言葉は「パパ(長男)のおかげで、香奈(かな)ちゃんは自転車が上手になった」とあった。
「おかげで」と私は読み返す。参っちゃうなー、と思わずつぶやいた。お嫁さんは日本人以上に相手の立て方、思いやりを知っている。私にこの気持ちがもう少し備わっていたら、夫への声掛けも変わっていただろうし、けんかもしないで済んだだろう。
お嫁さんに「訂正はないですよ。いつもうれしいメールありがとう」と返信した。夫には「香奈ちゃんの写メールが来てたよ。お父さん」と弾んだ声を掛けた。アメリカ人のお嫁さんに、日本の心を教えられた日であった。
須田善子(すだ・よしこ 58歳・主婦)=函館市
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
うちの子ども(と言っても30過ぎです)も、
新聞を取っていません。
おそらく読んでいないと思います。
若い人の新聞離れが残念です。
Yahooニュースは見ても、
新聞を丹念には読まない人が多いです。
新聞社も危機感を持っています。
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私がよく新聞を引用するのは、
新聞にはいい話が載っているからです。
今朝の朝刊を読んでいて、
アメリカからお嫁さんに来てくれるのもすごいし、
日本人のお母さんが、
メールの添削までしてくださるなんて、
すごいと思いました。
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本間家もよく夫婦喧嘩になります。
原因はちょっとしたことです。
『夫の言葉尻』にめっちゃむかついている奥さんがいます。
こっちも疲れているから、
『売り言葉に買い言葉』になることもあります。
投稿者の須田善子さんが書かれた、
「おかげで」と私は読み返す。
参っちゃうなー、
と思わずつぶやいた。
お嫁さんは日本人以上に相手の立て方、
思いやりを知っている。
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相手を立てることは、
とても大切なことです。
私にこの気持ちがもう少し備わっていたら、
夫への声掛けも変わっていただろうし、
けんかもしないで済んだだろう。
奥様だけではありません。
夫の側にも同じことが言えます。
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わかっちゃいるけど、
なかなか実行できません。
米国人の奥様を見習って、
私も笑顔で、
おかげ様で
♡ありがとうございます♡
…と言うように心がけます。
函館市の須田善子様、
いいお話しをありがとうございました。