医学講座
美容医療、解約可能に 相次ぐトラブル、規制対象へ
平成27年11月7日、朝日新聞朝刊の記事です。
美容医療、解約可能に 相次ぐトラブル、規制対象へ
脱毛や美肌といった美容医療もクーリングオフできる見通しになった。現在の美容医療は、「医師による医療行為」という理由で、途中で解約しようとしても返金を受けられないなど問題になっていた。協議を進めていた内閣府消費者委員会の専門調査会が11月6日、消費者を守るルールを定めた特定商取引法の規制対象を広げる方針で合意。消費者庁は来年中の見直しをめざす。
特商法の政令では、エステサロンなどが提供する脱毛や痩身(そうしん)、美顔などの施術は「特定継続的役務」に指定されている。契約期間が1カ月を超え、かつ金額が5万円を超えるサービスを規制対象としている。
一方、医師が行う脱毛やしみ取りといった美容医療はこの規制の対象外だった。医療法では解約などの民事ルールは定められていない。全国の消費生活センターなどには「中途解約できない」「強引な勧誘を受けた」など美容医療に関する相談が年間2千件以上寄せられていた。
消費者委員会の専門調査会は美容医療にもエステと同様の規制をかけることを検討し、11月6日、合意にいたった。
事業者には契約に関する書面の交付を義務づけ、うそや強引な勧誘を禁じる。消費者が一定期間は無条件で解約できるクーリングオフを適用するとともに、中途で解約できるようにする。違反には業務停止命令などを科す方向だ。どの施術に適用するかは今後検討する。
日本医師会はこの日の調査会で「美容医療分野を中心に医療機関での契約トラブルも少なくない。一定の規制をかけて消費者が安心できる環境を整えることも大切な視点だ」と述べ規制を容認する姿勢を示した。消費者庁は早ければ来年にも関連の政令を整備する。(毛利光輝)
■通院中に閉鎖…支払い残金75万円
「お医者さんが診るというから信用したのに……」。福岡市在住の女性(28)は2013年、市内のクリニックで脱毛など計120万円の契約を結んだ。きっかけは2年前から通っていたエステ。「あなたは皮膚が弱く脱毛が難しい。提携する医師ならきれいにできる」と言われ、クリニックを紹介された。
しかし、通院中の昨年末にクリニックは突然閉鎖。クレジット契約をした信販会社に契約解除を求めたが、「クリニックでの契約は美容医療なのでできない」と拒否され、いまだに75万円の支払いが残る。
クリニックの実質的経営者は昨年11月、医師名義を借りてクリニックを開いたとして、医療法違反などで福岡県警に逮捕、起訴され、4月に福岡地裁で懲役2年執行猶予3年の判決が言い渡されている。県警は美容グループの年商は4億円、契約者数は1万4千人に上ったとし、医師は治療にほとんどかかわっていなかったとみられる。被害者らは「問診はなく、治療内容の説明もほとんどなかった」と口をそろえる。
美容クリニックのほとんどは専門医による治療を行っているが、中には医師に美容の経験がなかったり、勤務状況が不透明だったりする「脱法クリニック」もあるとみられている。
このクリニック側を相手取り、提訴の準備を進める弁護団によると、福岡のケースと同様、エステが実質経営する美容クリニックが各地で摘発され、熊本、愛知、東京、山形、神奈川などで逮捕者が出ているという。
有罪判決を受けた福岡市の経営者は裁判の中で容疑を認めたうえで、美容医療を始めたきっかけを「医療コンサルタントからエステよりもうかると言われた」と述べている。
弁護団が相談に乗っている44人の平均被害額はエステが37万円、美容医療が65万円と差が大きい。弁護団の吉野泉弁護士は「医師の肩書が使える美容医療のほうが、エステより高額契約を結びやすいというメリットがあるからではないか」と推察する。(重政紀元)
治療する内容が書かれた書面はこれだけだという
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私に言わせると、
国の対応が遅すぎます。
何度も院長日記で取り上げている、
レディエッセ注射による失明や、
ヒアルロン酸による鼻の壊死についても、
厚生労働省も、
消費者庁も、
国民生活センターも何も啓蒙していません。
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毛で悩んでいる人はたくさんいます。
女性なのにひげが生える人もいます。
男性のような太いひげです。
一本でも見つけるとショックです。
エステ経営者が、
医師を雇って、
美容クリニックを開設することはできます。
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医師向けの求人情報サイトには、
それらしき求人が掲載されています。
注意していただきたいのは、
お金を出して経営するのはエステ経営者でも、
実際にクリニックを開設するのは、
雇われた医師です。
開設管理者といいます。
事故があったり、
トラブルがあると医師の責任です。
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脱毛で儲けようとして、
摘発された医師もいます。
コンサルタントにだまされたという、
エステ経営者もたくさんいます。
何十万円もの契約は、
慎重に行っていただきたいです。
信じてはいけない先生もいますし、
信じてはいけないクリニックもあります。