医学講座

突然死の誤解

 私の母親、本間瑞子の心臓弁膜症に、
 たくさんのコメントをいただきありがとうございます。
 ご心配いただき感謝しています。
 本人は92歳なので、
 もう治療は受けないと言っています。
 それはそれで本人の自由です。
      ■         ■
 先生から突然死するかもしれないと言われたことを、
 誤解していると思います。
 突然死=楽に死ねる
 …と考えるのは間違いです。
 だれでも、
 眠っている間に、
 苦しまずに、
 楽に
 天国に行きたい
 …と願います。
 私も同じです。
      ■         ■
 うちのがんこばあさんの病名は、
 大動脈弁狭窄症だいどうみゃくべんきょうさくしょうです。
 心臓から血液を送り出すところにある、
 大動脈弁の働きが悪くなっています。
 おそらく年齢のためです。
 92年も使っていると、
 心臓の弁も劣化します。
 昔は難しい手術が必要でしたが、
 時代が進歩していい治療法ができました。
      ■         ■
 心臓から血液をうまく送り出せないので、
 心臓に負担がかかります。
 最初は大動脈弁だけの治療で治るものが、
 進行すると心臓全体がダメになります。
 ある日、突然ぽっくり死ねるのではなく、
 心臓が次第に苦しくなって、
 苦しんで死ぬことになります
 主治医の先生は苦しんで死なないように、
 検査と治療をすすめてくださいました。
 ありがたいことです。
      ■         ■
 私の父親は、
 意外と素直に何でも治療を受けていました。
 心臓ペースメーカーも2回も入れました。
 母親はがんこです。
 めんこくないばあさんです。
 検査は受けるけど、
 治療は受けないと言っています。
      ■         ■
 苦しんで死ぬ直前になって、
 助けてくれ
 …と言っても助けられません。
 お正月など忙しい時に限って、
 助けてくれが突然来ます
 素直に治療を受けて、
 楽に天国に行ける方法がいいと、
 医師の私は考えています。
 どうなることやらです。 

“突然死の誤解”へのコメントを見る

TEL 011-231-6666ご相談ご予約このページのトップへ