医学講座
脂肪吸引の誤解
今日は2022年6月5日(日)です。
札幌は晴れていますが寒いです。
朝9:00の気温は12℃、
予想最高気温は16℃です。
低温注意報がでています。
ちょっと心配です。
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脂肪吸引の医療事故2016
脂肪吸引をやめた理由
脂肪吸引で心肺停止_1億3362万円
医師個人が訴えられます
脂肪吸引のトラブル
脂肪吸引の死亡事故
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今までの院長日記で、
何度も脂肪吸引の事故をお伝えしています。
残念なことに事故は減りません。
院長日記を読んだ弁護士さんから、
私が意見を求められることもあります。
私が知っている医学的知識は、
弁護士さんにも情報提供をしています。
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インスタの写真を見て、
体重78㎏、身長152㎝の人が、
自分も脂肪吸引でモデルさん体型になれると思うのは、
大間違いです。
脂肪吸引でとれるのは、
皮下脂肪の一部だけです。
腸間膜には厚い脂肪がついたままです。
ウエストも細くなりません。
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なんちゃって美容外科医だけではなく、
経験を積んだ美容外科医の事故もあります。
私が脂肪吸引をやめた理由です。
脂肪吸引の手術は体力勝負です。
美容外科手術の中でも、
術者がとても疲れる手術です。
超音波を使った機器など、
最新の機器を使っても疲れます。
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脂肪吸引で一番大切なのは、
事故を起こさないこと
死亡吸引にしないことです。
脂肪吸引は身体の彫刻です。
皮下脂肪を、
脂肪吸引の管で彫刻します。
吸引管を使って、
身体の脂肪を削る手術です。
どんなに丁寧に手術をしても血が出ます。
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彫刻の時に、
間違って管をお腹に突き刺すと、
死亡吸引
脂肪吸引を一日に2件もやると、
右手も左手もくたくたになります。
ふつうは、
利き手の右手で脂肪吸引管をがっちり握ります。
左手で脂肪をがっちりつかみます。
左手でつかんだ脂肪層に右手の管を入れて吸引します。
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手もとが狂って、
お腹に突き刺すとアウトです。
範囲が広いと、
だんだん疲れてきます。
脂肪吸引の手術ビデオを見ると、
術者の術衣が汗だらけになっていることがあります。
大変だなぁ~と思います。
ある先生が、
脂肪吸引は形成外科の手術じゃない
…と言われたのを覚えています。
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一番こわい合併症は、
脂肪塞栓しぼうそくせんです。
吸引でこわれた脂肪のつぶが、
肺につまってしまいます。
大腿骨骨折などで起こることがあります。
脂肪吸引でも起こる可能性があります。
こんなことをHPに書いている美容外科はないと思います。
簡単に細くなれると思うととんでもないことになります。
裁判事例もあります。
私が脂肪吸引をやめた理由です。
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私は脂肪吸引の事故など、
美容外科関連の事故を、
もっと、
厚生労働省や、
消費者庁が、
情報開示すべきだと思います。
マスコミの力も必要です。
日本という国で、
若い女性が、
美容外科手術で命を落とすことが無くなってほしいです。
私が情報を発信する理由です。