医学講座
大きな病院での手術
私が開業する前に勤務したのは、
500床以上もある、
大きな病院でした。
大学病院や
厚生労働省が認可した、
臨床研修指定病院です。
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これらの大きな病院でも、
昨日の副耳(ふくじ)の手術はします。
ただ、私自身が、
副耳の手術をすることは、
まずありませんでした。
臨床研修指定病院ということは…
若いお医者さんを
育てる病院です。
■ ■
副耳の手術を担当するのは、
形成外科を始めて、
1~2年目の先生でした。
大きな病院で、
すべての手術を、
主任部長である、
私がすることは不可能でした。
私も若い時には、
上の先生についていただいて手術をしました。
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大事な子どもを手術してもらうのに、
まだ専門医も持っていないような…
新米の先生にさせるなんて…
と思われる方もいらっしゃると思います。
どうぞご安心ください。
新人に手術をさせる時には、
最初から最後まで、
上の医師がついて指導をして
チェックをしています。
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多少…手術時間がかかることはありますが、
仕上がりに問題があることはありません。
指導医クラスがついていますので、
逆に安心です。
病棟でお世話をしてくれるのは、
新人の若い先生です。
自分で手術を担当する患者さんは、
しっかり診てくれる筈です。
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どんなに医学が発展しても、
新人医師に手術を教える教育は、
自動車学校で運転を教えるようなものです。
手取り足取り教えなければ…
手術は上達しません。
私も先輩に教わって手術を覚えました。
私が副耳の手術をしたのは、
もう10年以上前です。
指導医がしっかりしている病院は、
若い先生に手術をしていただいても安心です。
新人の先生でもきちんと指導医がいるのはほんと安心ですね。
しかも新人の先生は術後や外来でも自分のことのように心配してくれ、嬉しくなった経験があります。
大きな手術は函館だとどうしても北大か札幌医大なので、意外と知り合いの人が札幌まで形成外科の手術で行ってきたという話を聞きます。
この中から沢山の名医が生まれるのですね・・・
そうですね。大学病院も 執刀医他何人か担当の先生がいまして、若い先生が 背中の管を抜いたりしました。でも 本当に一生懸命ですよね。
経験を積まなければなんでも上達しませんものね。ただ脊髄や脳の手術は ちょっと間違えれば 動けなくなるので そういった手術はどうして勉強するのでしょうか?