医学講座
戦後80年_原爆の日
今日は2025年8月6日(水)原爆の日です。
広島に原爆が投下されてから80年です。
北海道新聞のいずみへの投稿です。
<戦後80年_いずみ>忘れてもいいよ
認知症の92歳の母は一緒に食事を済ませたばかりでも「ご飯食べたの? ちゃんと食べなさい」と言う。きっと、戦時中の食糧難を経験してきたからだと思っている。
二つ違いの姉とけんかをして夕飯を食べずにいたら、大皿にお菓子を山盛りにして出してくれた。子どもたちにはしっかり食べさせなきゃ、という親の思いは昔のままだ。
母は12歳の時、広島で被爆している。爆心地から2キロメートル離れた横川町で。壊れた家の下敷きになったのを母親に助け出されたそうだ。女性の力ではとても無理なほどの大きな柱を持ち上げてくれたおかげで助かったと、今は亡き伯母から聞かされた。
えっ?ということはもしあの時、祖母が柱を持ち上げられなかったら姉も私も私の娘もこの世にはいなかったかもしれないんだ。母から聞いた被爆の話は「あの時、母親と川に飛び込んだから助かったの」とだけ。それでも「戦争は二度としたらダメね」と何度も何度も言葉にしてきた。
私の命がどんなふうに受け継がれてきたか、伯母に聞かなければずっと知らないままだった。認知症になってしまったけれど人に話したくないほどのつらい記憶を忘れることができたのなら母にとってはきっと良かったんだね…。
今はわがままになって私たち姉妹を困らせたりもするけれど、子ども時代に子どもらしく生きられなかった分だからたくさん甘えていいよ。ご飯もたくさん食べようね。すぐ忘れても平気だからね。
吉田悦子(よしだ・えつこ_59歳・主婦)=空知管内南幌町
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戦後80年原爆の日に、
南幌町の吉田悦子さんの記事を読ませていただき感じるものがありました。
爆心地から2キロメートル離れた横川町で
壊れた家の下敷きになり、
お母さんが大きな柱を持ち上げてくださり助かった
あの時、母親と川に飛び込んだから助かった
「戦争は二度としたらダメね」
ほんとうに戦争をしたらダメです。
早く世界中から戦争が無くなってほしいです。