医学講座
塩谷信幸先生の悪徳美容外科医から身を守る方法2025
今日は2025年8月22日(金)です。
さくらんぼさんの山形は今日も最高気温33℃です。
猛暑が続いています。
鹿児島に大雨を降らせた、
台風12号は温帯低気圧になりました。
異常気象には困ったことです。
台風の被害は今も昔も変わりません。
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昨日の院長日記、71歳_黄金期に、
さくらんぼさんからコメントをいただきました。
ニュースでも美容外科の落とし穴とかの番組ばかりです
悪徳美容外科も今も昔も変わりません。
先日ご逝去された塩谷信幸先生の悪徳美容外科医から身を守る方法が参考になります。
広告の方法が変わったのと、
チェーン店上がりの美容外科医が増えているのが2025年の特徴です。
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2013年8月26日の院長日記です。
『悪徳美容外科医から身を守る方法 』
僕がアメリカ留学を終え、
形成外科医として日本に戻ってきたとき、
直面したのは跳梁跋扈する悪徳美容外科医の群れだった。
その頃まともな形成外科医は十指にも満たず、必死に形成外科の確立に努力している彼らの足を引っ張っているのが、いわゆる“美容整形医”のでたらめな手術とその被害者の存在であった。
この図式は今もまだあまり変わりはない。
ちょうどその頃、豊胸術による死亡が話題となった。ある福島の女性が、日比谷の某クリニックで豊胸のためにパラフィンの注入を受け、それが静脈に間違って入り、肺に飛んで呼吸困難で死亡したのである。
今問題になっている下肢の静脈血栓が肺を詰まらせる、エコノミー症候群と同じ現象である。
その頃注入物質としてシリコンが使われ始め、すでにそのトラブルが問題視されていたとき、それよりはるかに劣悪なパラフィンを人体に注入すること自体犯罪行為であった。
その後、鼻の美容整形と称して、大切な鼻の軟骨を皆抜かれ、救いようのないつぶれた鼻に泣く女性。
下眼瞼の皺をとりすぎて生じたアカンベー。更には誇大宣伝で有名な某クリニックでは、脂肪吸引と称して腹部の 内臓に穴を開けて、患者を死なせてしまう。
まさに魑魅魍魎の世界である。
何故このようなことが許されるのか。
まず、法律的には医師免許さえあれば、誰でも今日からでも何科を開業してもかまわない。たとえば僕が明日から産婦人科を名乗っても一向に構わない、ただ、僕にその勇気がないのと、どうせ患者も来ないことも確かである。
今の保険で締め付けられた日本の医療の中で、美容外科は唯一保険の効かない、自由診療の分野である。つまり、安い報酬と過酷な労働を強いられる保険制度に嫌気がさした医師にとって、言い方は悪いが唯一“うまみのある分野”である。そしてみな、メスを手にしたことのない医師まで、美容外科にシフトして行く。
反面、医師の広告規制は厳しく、つい最近まで、自分が専門医であることすら広告できなかった。これは美容外科に関しては今も変わらない。
更に美容外科の世界では、お忍びで手術を受けるがるため、患者の“口コミ”が期待できない。
したがって唯一の判断基準として、“テレビの露出度”が高いほどいい医者と、一般の人は信じ込む。
もちろん正しい啓蒙番組なら大歓迎だが、マスコミのスタンスは、イヤー美容はイカガワシイのでちょっとまだ、としり込みするくせに、その同じ局でワイドショウ的に、またお笑い番組で美容外科を面白おかしく取り上げ、そのイカガワシサをあおっている。
では安心して手術をまかせられる美容外科医の選択基準は?
①形成外科の専門医であること(これは必要最低条件と考えて欲しい)
②その上で美容外科のトレーニングを積んでいること
③誇大宣伝に走らないこと。テレビのモニター手術など言語道断である。美容外科も立派な医療の一つ。お笑いの対象にすべきものではない。
④悩みをよく聞いて、説明を十分にし、手術を受けるかどうかの決定は患者にゆだね、決して手術を売り込まない。
⑤そしてもちろん腕が確かなこと。
だが、この条件を満たす医師は数が少ないんですな。
今は金と宣伝で“悪貨が良貨を駆逐せん”としている。
じゃどうすればいいの?
具体的に良貨の名前を提示する以外にないですかな、考えて見ましょう。
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昔は女性週刊誌の広告でした。
今はインスタやLINEで流れてくるそうです。
信じてはいけない女性の先生もいます。
脱毛でお金を取られたお気の毒な方もいらっしゃいます。
私は手術の相談に行く前に、
先生の経歴をよく調べてみるのがいいと思います。
大手美容外科の在職経験だけでは信用できません。