医学講座

若い先生にはできない手術

 昨日の院長日記、
 敬老の日2016に書きました。
 私は62歳になりました。
 65歳から前期高齢者なので、
 あと3年で敬老の日を祝ってもらう番です。
 ありがたいことに、
 62歳になっても仕事をしています。
 開業医には定年がありません。
 なんちゃって先生にはできない手術をしています。
      ■         ■
 私は80歳で手術までは考えていませんが、
 まだまだ元気です
 たばこは吸わないし、
 酒はも飲みません。
 血圧も低いくらいです。
 メタボでもありません。

 最近は、
 他の先生が手術をした後の目の手術とか、
 他の美容外科ではできないと言われた目の手術をしています。
      ■         ■
 一番の喜び
 患者さんに喜んでいただくことです
 これが私の生きがいになっています。
 開業医に定年はありませんが、
 なかなか大変な職業です。
 私が美容外科を教わった、
 札幌中央形成外科の武藤靖夫先生は、
 (10年後の責任は持てないから)豊胸手術はしません
 …と私がお世話になっていた頃は、
 豊胸手術はなさいませんでした。
      ■         ■
 武藤靖夫先生といえば、 
 美容外科の教科書まで執筆した先生です
 図説整容外科学
 アジアの美容整形の名著と言われています。
 もちろん数多くの豊胸手術を執刀されました。
 私が札幌医大に赴任してからは、
 昔、武藤靖夫先生が豊胸手術をした患者さんを、
 何人かご紹介していただきました。
      ■         ■
 乳腺外科の先生とMRIなどで検査しながら、
 豊胸手術に使ったシリコンを摘出したこともありました。
 その時にお世話になったのが、
 札幌乳腺外科クリニックの岡崎亮先生です
 患者さんは素敵なご婦人でした。
 バッグを摘出しても、
 それほど大きな変化はありませんでした。
 乳癌が見つかった患者さんもいらっしゃいませんでした。
      ■         ■
 若い先生が開業する時は、
 ほぼ例外なく借金をします。
 この借金が重荷になります。
 医療機器のリースも借金と同じです。
 過大な設備投資は倒産につながります
 先生、
 看護師さんにレーザーぱしぱししてもらうだけです。
 ○○先生は2台目を買いましたょ

 こんなレーザー屋さんの言葉にだまされる先生もいます
      ■         ■
 やったことのない手術をして、
 とんでもない結果になることもあります。
 教科書に書いてある通りにしても
 手術はうまくできません。
 初期研修を終わって4ヵ月目で、 
 いきなり二重埋没法をしても、
 きれいな結果にはなりません。
 若くてイケメンの先生だから
 …というだけでモニター患者になると、
 とんでもない結果になることがあります
      ■         ■
 私の仕事は、
 そんな困っている患者さんの手術をすることです
 二重まぶたの手術をしたいと思って、
 ネットで検索していたら、
 眼瞼下垂症という見たこともない病気を見つけて、
 遠くから相談メールをいただくこともあります。
 62歳ですが、
 まだまだがんばっています。
 得意技は丁寧な手術です

“若い先生にはできない手術”へのコメント

  1. なっちゅん より:

    豊胸手術のシリコンバックを取り除くのは
    大きな傷ができるのではないかと
    週刊誌に書いてました。
    外国の芸能人がバックを取り除いたという噂から
    記事になってました。
    どうなのでしょう?

    眼瞼下垂は先生のブログを拝読するまで
    知りませんでした。

    丁寧に傷を縫って貰える安心感
    患者さんにとっては、かけがえのないことです。

    先生、ずっと頑張られてください。

    そして患者さん、なんちゃって に騙されないでくださいね

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。豊胸手術のシリコンバッグを取り除くのは乳房下溝という乳房のアンダーに合わせて切開をするのが一般的でそれほど大きなキズにはなりません。一番大変だったのはバッグができる前にオルガノーゲンという名前で液状のシリコンをそのまま胸に注射していた時代の患者さんでした。昔のシリコンがそのまま残っていて手術用手袋がべとべとになりました。シリコンが手術室の床に落ちると油以上に滑って大変でした。武藤靖夫先生から手術器具についたシリコンはアセトンで落ちますと教えていただいた記憶があります。今となっては懐かしい想い出です。

  2. ラズベリー より:

    いくつになられても努力している人は輝いて見えます。是非、病める患者を救ってあげて欲しいです。

    さて、話は変わりますが、某生命保険会社様から、退去しないなら賃料受け取って貰えない等、賃料トラブルはありませんか?もし、あるのでしたら、【供託】という方法があります。http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00055.html 

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。まぁ、まだまだ若い先生には負けません。賃料については【損害金請求書】となって家賃請求書が来ます。まだ裁判で係争中で契約期間も残っているので高橋智先生から内容証明を送っています。供託も考えましたが今のところはふつうに振込んでいます。ご声援に感謝いたします。

  3. ラズベリー より:

    口座解約等なく振り込めるのでしたら良かったです。
    某生命保険会社様は、商業欲で、事業拡大建て替えて新幹線開通や都市再開発に便乗して高い賃料とれて儲かる為に、本間先生の営業権や生存権は著しく損害、低下するわけです。ビルを買ったら何でもしていいのでしょうか。疑問であります。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。ご声援に感謝しています。

  4. さくらんぼ より:

    先生今は敬老会は75才からでないとよばれません。部落の人足も75才から免除ですが、皆さん元気で草刈り作業に出てくれます。 だから先生まだまだですよ。丁寧な手術 の本間先生。これからも頑張ってください。 農家も定年はなく 昨日も気温が低い雨の中カッパを着て84の母も手伝ってくれました。 心労も多いとおもいますが、まだまだ丁寧な手術の本間先生!頑張ってください。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。お母様のことを心配していましたが、84歳で雨の中を手伝ってくださるほど回復されたのですね。安心いたしました。さくらんぼさんのお母様を見習ってがんばります。お身体に気をつけてください。

  5. さくらんぼ より:

    追伸 形成外科は丁寧に縫合するとわかりましたが、去年開腹手術をした妹は何層にもなっているとかいうお腹を婦人科の女医さんから執刀していただき腸を出して洗浄したのですが、今になり縫合が荒いので そこから腸が出てきてヘルニアみたいになり 腸閉塞になりやすくなっていて 来月の検査で手術になるかもしれないのですが、もっと綺麗に縫合できなかったのでしょうか?

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。婦人科の先生を弁護するわけではないのですが、どんなに丁寧に縫合してもヘルニアや腸閉塞になることがあります。私たちは外科の先生と一緒にヘルニアの手術もします(大きな病院です)。おなかを閉じる時に緊張が強くて縫えないこともあります。外傷で腸が飛び出しているような時です。そんな時は閉創しないで腸の腫れがおさまるのを待つこともあります。妹さんがよくなることをお祈りしています。

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

TEL 011-231-6666ご相談ご予約このページのトップへ