医学講座
チョコは毒
唇裂(シンレツ)や口蓋裂(コウガイレツ)の患者様は、上顎骨(ジョウガクコツ)つまり上アゴの骨にも異常があることが多く、歯も曲がって生えたり、欠損したりします。普通の子供さん以上に、歯のケアーが必要になります。北大形成外科では、北大歯学部の予防歯科に赤ちゃんのうちから虫歯の予防とケアーをお願いしていました。
私自身が小さい頃に受け口で、子供の頃に矯正治療をしました。ただ、札幌から離れてしまったため、矯正を最後まで行えませんでした。今でも、歯並びが悪く、何度歯磨きをしても歯石や歯垢が決まった部位にたまりイヤな思いをしています。自分の子供は小さい頃から歯科に通院し予防歯科の処置をしていただきました。
子供が小さい頃は『チョコは真っ黒で毒が入っている!』とウソをついて、子供にチョコは食べさせていませんでした。幼稚園に入る頃になると、『お父さん、○○ちゃんはチョコを食べているけれど、何ともないよ』とウソがばれてしまいましたが、虫歯はなく、小学校で褒められていました。
どこかへ出かける時も、水筒にお茶や水を入れて持ち歩き、ジュースは買いませんでした。私は自分が手術した患者様にも、同じように説明していました。数年前に私が手術を担当させていただいたお嬢様が、18歳になってクリニックへいらしてくださいました。口蓋裂だったのですが、口の中はまったく問題なく、歯もピカピカで一本の虫歯もありませんでした。そのお嬢さんから、小さい頃からお母さんに歯磨きを徹底的に指導されていたと伺い、とても嬉しく思いました。
チョコやアイス、ケーキは甘くて美味しい食べ物です。これが嫌いな女性はマレです。ただ、チョコには毒が入っています。止められなくなる毒、食べ過ぎるとお肌に悪い毒、ニキビができやすくなる毒などなど…。疲れた時に、ちょっとだけ食べるチョコは悪くはありませんが、食べ過ぎると不要な脂肪がついたり、体重が増えたりします。ご自分のためにも、子供さんのためにもチョコや甘いものは毒であることを忘れないで下さい。