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大学の講義
札幌医大に入学したものの、講義は予備校と比べて面白くなく、予備校のような緊張感もありませんでした。大学生は自分から進んで勉強するもの。というのが大学教員の共通した言葉でした。教員の仕事は学生を教育することですが、大学の教員には‘研究’という学生教育よりずっと大切な‘仕事’があります。教員の勤務評定は英文論文を何編書いたか?研究費をどの位もらったか?などにより文部科学省から評価され、大学全体の評価にもつながります。
100人近い学生さんを相手に、90分間休みなく講義をするのは疲れます。学生さんが居眠りをしない講義をするのは大変です。講義の資料を作成するのにも時間がかかります。自分で講義を担当するようになって、はじめて教員の苦労がわかりました。
私が看護学校や札幌医大で講義を担当した時は、できるだけわかりやすく形成外科を理解していただき、学生さんの記憶に残るように努力しました。医学部の学生や看護学生ですら形成外科と整形外科、形成外科と美容外科の違いを正確に言える人は多くはいません。ですから私は形成外科を宣伝するために、予備校の矢野先生の講義を頭に置きながらスライドや資料を準備しました。
私が札幌医大で30年以上前に受けた講義で記憶に残っているものは多くありません。ただ、講師の熱意が伝わってきた講義は今でも覚えています。四半世紀前以上前のお話しですが、少しずつご紹介していきたいと思います。