医学講座
鼻の手術は難しい2017
第105回日本美容外科学会
日本人のコンプレックスは、
目と鼻だと思います。
私は目の手術はたくさんしていますが、
鼻の手術はしていません。
控えめなプロテーゼを入れる手術だけです。
鼻翼縮小びよくしゅくしょうや
鼻尖形成びせんけいせいは止めました。
難しいからです。
■ ■
今年のJSASでは、
鼻尖・鼻翼・鼻中隔のシンポジウムがありました。
私が素晴らしいと思った、
渡辺頼勝先生が座長でした。
このシンポジウムを聞いて、
鼻翼を縮小されすぎた患者さんの修正が、
いかに大変かよくわかりました。
■ ■
同じ学会で、
韓国美容外科学会との合同セッションがありました。
KAASセッションです。
Jung先生です。
韓国の鼻の先生
鄭東學(ジョン・ドンハク)先生。
英語表記はDong-Hak Jung先生です。
米国形成外科学会誌PRSに掲載された症例を
たくさん見せてくださいました。
鼻の形成外科では世界一です。
■ ■
Jung先生ほど、
PRSに論文を書いた先生はいません。
どれも素晴らしい結果です。
私がすごいと思うのは、
先生の熱意です。
以前の学会発表は英語でしたが、
今年は2つの発表を日本語でなさいました。
アメブロも書いていらっしゃいます。
台湾の学会で技術指導をしたことも伺いました。
Jung先生の発表をお聞きしただけでも、
JSASに参加した意義がありました。
形成外科の先生にもJSASへの参加をおすすめします。
“鼻の手術は難しい2017”へのコメント
コメントをどうぞ
JSASには形成外科医師の参加は少ないのですか? 鼻の悩みは無いのですが、 目の悩みはあります。家族の鼻も色々で 主人と次男は鼻が高いです。 それ以外の人は 日本系なので 洗濯挟みを鼻に付けてみたりしましたが、高くなりませんでした。 今は時間があれば 気になる部分を誠実で腕のよい先生にお治ししてもらえますね。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。十仁系の日本美容外科学会(JSAS)には形成外科医の参加は少ないです。形成外科専門医更新のための学会出席点数になりませんし、形成外科系の日本美容外科学会(JSAPS)で十分だとお考えの先生も多いと思います。形成外科専門医でも美容外科学会に加入していない先生もいます。形成外科医もいろいろです。
韓国は整形大国と聞きましたが
やはり鼻で世界一は
韓国のジョンドンハク先生なのですか。
日本語で発表されたという事は
日本語も堪能なのですか?
一人でも多くの先生に
学会は出席してほしいですね。
本間先生のブログを拝読してから
これも知ったことです。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。Jung先生は日本語が堪能です。鼻の手術も世界一です。韓国の先生の中には日本語も英語もとても上手な先生がいらっしゃいます。日本の医師免許まで持っていらっしゃる先生もいます。逆に日本人で韓国語がペラペラな先生はまずいません。私が知っている美容外科医は一人だけです。私も家内とハングル講座に通いましたが挫折しました。お恥ずかしいです。
すっとしたバランスのいい鼻に憧れる人は多いと思います。程度が大切だと思いますが、鼻の横幅が狭すぎるというのも外観上違和感ありますね。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。鼻の手術は目以上に修正が難しいです。特に鼻翼や鼻尖の組織を切り取られ過ぎた患者さん、壊死になった患者さんの再建は大変です。お気の毒な例がたくさんありました。
世の中には様々な病気があるから、困っている人には有難い手術の進歩かもしれませんね。国境を越えて躍進して欲しいと思います。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。私たち形成外科医にとってPRS米国形成外科学会誌に論文が掲載されるのはとても名誉なことです。Jung先生は開業医なのに大学教授以上に論文を書いていらっしゃいます。なかなかできないことです。鼻の美容外科で開業される前は大学の耳鼻科教授だったとお聞きしました。