医学講座

老後への備え方⑩ 使える制度知り、保険見直し

 平成30年4月22日、朝日新聞朝刊の連載記事です。
 なるほどマネー老後への備え方⑩ 使える制度知り、保険見直し
 ■Reライフ 人生充実
 家族の生命保険や医療保険を計算してみたら、月に5万円も払っていました。保険料を抑えるにはどうすればいいでしょうか。

 今回は保険の見直しについて考えます。50歳の人が月3万円の保険料をカットできると、60歳までに360万円を貯蓄に回せます。先延ばしにせずにすぐに取りかかりましょう。
 生命保険の場合、保険料を安くするポイントは、「すでに持っている保障」を知ることです。
 「死亡保障」から見ていきましょう。まず国の遺族年金があります。例えば会社員や公務員の夫が亡くなると、妻は「遺族厚生年金」を受給でき、高校卒業前の子がいる場合は、その人数に応じた額の「遺族基礎年金」も受け取れます。
 勤務先によっては福利厚生もあるでしょう。「死亡退職金」や「弔慰金」などです。
 住宅ローンを組んでいる場合、契約者が亡くなると団体信用生命保険でローンの残債はなくなります。今の時点で貯蓄もあるはずです。
 また、専業主婦だった妻も、夫が亡くなると働いて収入を得ることになるでしょう。これらを考慮して、足りない分を民間の保険に頼るようにするといいのです。
 子どもが成長すれば大きな死亡保障は不要になりますので、50代は死亡保障の内容の見直し適齢期といえます。ネット生保など割安な保険への切り替えを検討しましょう。
 次に「医療保障」です。多くの人は「病気への備えはまず民間医療保険に入ること」と考えていますが、その前に健康保険の「高額療養費制度」を知るのが肝心です。
 病院の窓口負担は69歳までは3割ですが、「高額療養費制度」で所得区分に応じた限度額があり、超過分は後日払い戻されます。
 たとえば、所得区分が「一般所得者(報酬月額27万円以上~51.5万円未満)」に該当する人が、大腸がんの手術で入院し、医療費(10割分)が100万円かかったとしましょう。
 この区分の人の1カ月の自己負担限度額は8万7430円です。3割負担で30万円支払ったとしても、申請すれば差額の約21万円が高額療養費として払い戻しされます。
 食事代の自己負担(1食あたり460円)や雑費を含めると、入院にかかる費用は10万円前後が目安です。この程度の金額なら、1~2回入院しても貯蓄で賄えるのはないでしょうか。
 医療保険から給付金を受け取れるのは、「入院か手術をしたとき」です。通院などでかかった医療費は原則としてカバーできません。
 最近の国の方針として、入院は短期化の傾向です。医療技術の進歩で、入院せずに外来でできる治療も増えています。
 例えば抗がん剤治療は、以前は入院して行っていましたが、現在はほとんどが外来です。がんを患い、外来での抗がん剤と放射線治療となった場合、医療保険ではカバーできず、治療費は月々の収入や貯蓄から捻出することになります。
 病気の治療費は貯蓄で備えるのが基本です。がんの治療費が心配な場合は、がん保険で備えることも考えましょう。
 =全11回
 (ファイナンシャルプランナー・深田晶恵)

現在ある保障を確認して保険の見直しを
(以上、朝日新聞より引用)

      ■         ■
 毎週楽しみにしている連載も今日を含めてあと2回です。
 私の生命保険は65歳までです。
 私の場合は、
 死亡保障よりも、
 重度の後遺障害が残った場合の補償を重視しました
 医師として働けなくなったら、
 収入は極端に減ります。
      ■         ■
 個人事業主なので、
 会社からの「死亡退職金」や「弔慰金」もなく、
 勤務医だったとしても、
 長く病院で面倒をみてくれることはありません。
 研修医などの非常勤医師は、
 事故などで働けなくなると、
 その日から生活に困ります。
 開業医は借金を返済できなくなります。
      ■         ■
 私のように、
 わがままな医者は、
 きっと世話をするのが大変だと思います。
 自分の子供は遠くにいるので、
 もし車椅子生活になったら、
 誰かのお世話になります。
 お世話をしてくれる方も、
 こんな私だから、きっと大変だと思っています。
      ■         ■
 生命保険を、
 65歳以降はどうしようか?
 いろいろ、
 …考えているところです。
 かつて有名だった、
 生命保険会社でも破綻した会社があります。
 破綻した時のことも、
 ちょっと考えてしまいます。
 元気で病気をしないのが一番ですが、
 いつ病気になるか誰もわかりません。
 困ったことです。

“老後への備え方⑩ 使える制度知り、保険見直し”へのコメント

  1. えりー より:

    勉強になる記事のご紹介
    ありがとうございます。

    保険関係も難しいですね。
    13年前に保険の見直しをしましたが、
    それきりです。保険料も毎月の家計を
    けっこう圧迫します。
    今回息子の学生保険にも入りました。

    我が家はどのくらいの保険に入れば
    良いのか迷います。
    学費の寒波が終わったらまた見直しを
    したいと思いました。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。教育費がかかる間は保険も見直したいくらいお金が足りなくなりますね。病気になってからでは入れないし、、、私は65歳以降は保険金が下がった今の保険のままにすると思います。あと1年半です。

  2. なっちゅん より:

    保険の見直しを昨年しました。
    難しいです。
    結局掛け金が高くなります。
    目下、検討中です。

    シリーズ、ご紹介ありがとうございます。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。私も何度か保険の見直しをすすめられました。結局、掛け金が高くなるので見直しは止めました。生命保険会社が破綻したら困るし、どうしたものでしょうね。

  3. さくらんぼ より:

    国民年金に遺族年金はないので、働けなくなった時どうするか、若い時から考えておけば良かったのですが、今頃では 保険にも入れなくなり (飲んでる薬などで) ました。保険も主人はやはり65才まで死亡すると4000万円でそれ以降は400万円に減り掛け金も年35万円です。保険には説明を受けて入りますが、あの細かい規約を読んだことがなく、外資系の保険に入っていた息子は積立型、癌、生命と三種類も入っていて、解約金もなかったので最近農協さんの総合型に入り年金、癌、生命保険すべてが一つになっていて掛け捨てでないのに入り今査定中です。母は農作業中の事故やケガの保険を使う予定です。 妹は癌保険に入っていたおかげでお金が出てよかったと言っています。私は55才から一生涯もらえる個人年金に あと二口くらいはいっとけばなあと思います。 保険も色々ありどれが得か いいのか 今一よくわかりません。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。私もあの細かい字の約款は読んだことがありません。生命保険に入る時に保険の審査のために保険会社の札幌支社に行きました。審査医の先生が札幌医大の先輩だったので雑談をして、尿検査をして帰ってきました。生命保険の審査医もいいょと転職をすすめられました。これから老後の保険はどうしようかなぁ~と考えていますが、新しいものには入らないと思います。

  4. ラズベリー より:

    年齢とともに病気になるリスクや介護度も増してくることもあり悩みますね。わたしも腰の悩みがあるので無理はしないようにしていきたいです。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。誰でも病気になることはあります。医療従事者だからと安心はできません。無理をしないのが一番ですが、無理をしてしまうこともありますね。

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