医学講座
医療機関のウェブサイト等の取り扱いについて
2018年5月17日に行われた、
第106回日本美容外科学会(JSAS)では、
厚生労働省医政局医療政策企画官
長房勝也様から、
医療法における広告規制の動向
―医療機関のウェブサイト等の取り扱いについて―
の特別講演がありました。
その抄録をご紹介いたします。
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特別講演
医療法における広告規制の動向
―医療機関のウェブサイト等の取り扱いについて―
⻑房勝也
Katsuya Nagafusa
厚生労働省医政局
医療に関する広告については、国民・患者保護の観点から、医療法において、広告が認められた事項以外を広告することが禁止されてきたが、医療機関のウェブサイトについては、これまで原則として医療広告規制の対象外となっている。
近年、美容医療サービスに関する苦情・相談が増加し、平成23年に不適切な表示の取り締まりの徹底等を求める消費者委員会の建議が出されたこと等を踏まえ、医療機関ホームページガイドラインを策定して自主的な取組を促す等の対応を行ってきたが、本ガイドラインには法的強制力がなく、その後も苦情・相談が増加していることから、平成27年7月に消費者委員会より医療機関のウェブサイトの適正化等を求める「建議」が改めて出された。
これを受け、厚生労働省では、平成28年3月より「医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」を開催し、医療機関のウェブサイト等の取り扱いについて議論を重ね、9月にとりまとめを行った。
検討会のとりまとめを踏まえた、平成29年6月の医療法改正により、医療機関のウェブサイト等についても、虚偽・誇大等の不適切な表示を禁止し、中止・是正命令及び罰則を科すことができるよう措置している。但し、患者等が知りたい情報が得られなくなるとの懸念等を踏まえ、医療に関する適切な選択が阻害されるおそれが少ない場合は、広告等可能事項の限定を解除することとしている。合わせて、監視・是正体制の強化、規制の周知・遵守の徹底、患者/消費者教育等を進めるよう求められたところであるが、その一環で、改正医療法の施行を待たずに、外部の事業者に委託して医療機関のウェブサイトの監視等を行うネットパトロール事業を開始している。各クリニックにおかれては、現行の医療広告規制や医療機関ホームページガイドラインが遵守できているか、改めてご確認いただきたい。
今般の規制見直しや関係者による種々の取組により十分な効果が得られるためには、全ての関係者が主体的に取り組んでいくことが必要であるが、とりわけ美容医療団体においては、規制の周知・遵守の徹底や不適切なウェブサイト等の是正に自ら積極的に取り組むことが求められている。今後の取組に期待したい。
(第106回日本美容外科学会抄録集より引用)
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この特別講演は、
大勢の先生が聴いていました。
消費者庁から厚生労働省に働きかけがあり、
この法案を作成したそうです。
昨年の国会では、
与党も野党も、
全会一致で法案が成立しました。
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実際に医療機関を指導するのは、
各都市の保健所です。
そこで、
札幌市保健所から昨日の文書が届きました。
この抄録の中にも、
患者等が知りたい情報が得られなくなると困る
…という文言が入っています。
♡すぐにきれいになれます♡
…のようなHPはダメですが、
♡患者さんに有益なHP♡はOKです。
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考えていただきたいのが、
今までも広告規制があったということです。
美容整形だけではありません①
美容整形だけではありません②
美容整形だけではありません③
2012年に私が書いた院長日記です。
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この6年の間に、
なぜか?
アートメイクの取り締りだけ強化されました。
アートメイクは、
個人経営で、
♡金儲け主義ではないサロン♡もたくさんあったと、
私は思っています。
お客さんに喜んでいただいていたサロンの経営者の方から、
コメントをいただいたこともありました。
消費者庁や厚生労働省には、
美容整形以外の、
エステの違法脱毛のHPや広告も取り締まってほしいです。
“医療機関のウェブサイト等の取り扱いについて”へのコメント
コメントをどうぞ
お疲れ様です。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
頭痛はいかがですか?
なっちゅんさんと同じく 超体が痛みます。エステの脱毛広告は少なくはなったもののまだ入ってきます、ぜひ取り締まってください。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
お忙しいのにコメントをいただきありがとうございます。身体を使う仕事なので大変ですよね。私も夜ご飯を食べた後でマッサージチェアーの上で寝てしまいます。下腿ふくらはぎが痛くなります。
エステの違法脱毛も先生の日記を
拝読するまで知りませんでした。
さまざまな誇大広告と思われるのを
目にすると何を信じて良いのか?
わからなくなります。
国にはよく考えて欲しいと思いました。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。厚生労働省に勤務する人でも何を信じていいのかわからないことがあると思います。法案を作るのは厚労省で管轄は都市の保健所です。直接的なつながりはなく、逮捕できるのは警察なのです。その辺が国税庁などと違うところです。