医学講座

キズ痕のケアー

 手術のキズが目立ったり…
 赤かったり…
 痒かったり…
 するのは…
 何年たっても嫌なものです。
 通常の皮膚には、
 皮脂腺(ひしせん)という
 脂(あぶら)を出してくれる
 腺(せん)があります。
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 水道の蛇口みたいな栓ではなく、
 毛の横から、
 汗のようににじみ出て…
 すこしずつ出ます。
 この微量の脂(あぶら)が
 肌に潤(うるお)いを与えてくれます。
 キズは…
 瘢痕組織(はんこんそしき)という、
 繊維の塊(かたまり)になっています。
 そのため、
 潤(うるお)いがなくなります。
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 痒い原因の一つは、
 この潤いがないことにあります。
 さくらんぼさんのキズのように、
 時間が経ったキズでも、
 潤いを与えて、
 圧迫して伸ばしてあげると…
 キズは柔らかくなります。
 冬に濡れた革のブーツを放置すると、
 硬く変形します。 
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 ブーツに革用クリームを塗って…
 新聞紙などを詰めて、
 ピンと伸ばしてあげると…
 また柔らかくなります。
 人間の皮も、
 ブーツの革も同じです。
 手入れをしてあげると、
 硬くなったキズも伸びます。
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 大やけどをした人は、
 ヤケドの部位が何年たっても…
 かさかさして、
 キズになることがあります。
 キズを放置して、
 じくじくした状態が長く続くと…
 皮膚がんになることがあります。
 これを防ぐのが、
 保湿です。
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 2007年2月12日に書いた、
 ヒルドイドローションには、
 優れた保湿作用があります。
 化粧品として売れば…
 間違いなく…
 一本、3万円以上しても…
 ヒット商品になると思います。
 同じ成分のクリームや軟膏もあります。
 これらのお薬が効果的です。
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 もし病院へ行く時間がなければ、
 ボディーローションや
 ハンドクリームなど、
 保湿作用があって、
 すべすべする外用剤をつけると、
 それだけでも違います。
 硬くなってしまったキズも、
 ちょっとお手入れをしてあげると、
 楽になることがあります。
 自宅でもできることですから、
 試してみてください。

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