院長の休日

砂原(さわら)の想い出

 奥野商店の奥様
 突然おじゃまして申し訳ございませんでした。
 行くことに決めたのが、
 前日の5月3日でした。
 天気がよくなさそうだし…
 桜も咲いていなかったら…
 …と迷っていました。
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 GWだけあって、
 函館市内の温泉はどこも満室でした。
 最後の一室だけ空いていたのが、
 鹿部ロイヤルホテルでした。
 鹿部(しかべ)町は、
 駒ヶ岳の近くにある、
 漁業の街でした。
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 私の幼なじみの、
 小山正美先生のお父様が、
 となり町の砂原(さわら)町で、
 長い間、
 国保病院の院長先生をなさっていらっしゃいました。
 小山昌正(おやまよしまさ)先生。
 もうお亡くなりになってしまいましたが、
 北大医学部25期(昭和24年卒業)。
 砂原町名誉町民です。
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 私が小学生の頃に、
 夏休みに一週間近く、
 小山先生の家に遊びに行きました。
 『けんちゃん、砂原に遊びにおいで』
 『毎日、海に行けるよ』
 『海まで歩いて行けるよ』
 マーちゃんのおばさんが呼んでくださいました。
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 私は母親と弟といっしょに、
 マーちゃんの家に行きました。
 毎日、
 マーちゃん、
 妹のはるみちゃん、
 …といっしょに遊びました。
 とても楽しい懐かしい想い出です。
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 後から父親も来て、
 小山昌正先生が、
 車で函館まで案内してくださいました。
 今から思うと、
 お忙しいのに、
 よく案内してくださっと感謝しています。
 函館空港もはじめて見ました。
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 一週間、
 毎日見ていたのが、
 駒ヶ岳でした。
 砂原側から見るのを、
 砂原岳と呼んでいました。
 山は昔のままでしたが、
 鹿部には立派なゴルフ場とホテルがありました。
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 小山先生がいらした、
 砂原の病院は閉鎖されていましたが、
 別の場所に、
 新しい病院ができていました。
 道路も立派になり、
 道の駅もありました。
 50年前を想い出して、
 楽しい一日となりました。

駒ヶ岳です

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