昔の記憶

世界の大浦

 何度も書いています。
 私は1980年に札幌医大を卒業して、
 北大病院の研修医になりました。
 当時は卒後すぐに入局(にゅうきょく)といって、
 自分が専攻する科に入りました。
 私が選んだのが、
 大浦武彦先生の形成外科です。
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 何人かの先輩に相談して決めました。
 :形成外科に入ることにしました。
 あぁ、大浦先生の…
 世界の大浦と呼ばれている先生ですよ、
 これからの学問です。
 良いところに入られましたね、
 がんばってください。
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 こう言ってくださったのが、
 北大医学部の高桑栄松(たかくわえいまつ)教授でした。
 高桑先生は、
 後に公明党から参議院議員なられました。
 高桑先生は、
 衛生学がご専門です。
 医学部長も歴任されました。
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 あとから気づいたことですが…
 当時の大浦先生は、
 北大医学部の中で、
 基礎医学の先生からも信頼されていました。
 医学部の偉い先生も、
 形成外科はこれからの学問と、
 サポートしてくださったのだと思います。
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 大浦先生は、
 よく国際学会へ出席されていました。
 北大形成外科へは海外からも、
 たくさんの先生がいらっしゃいました。
 韓国や中国、
 ブラジル、
 フィリピン、
 パプアニューギニア、
 モンゴル、
 たくさんの留学生が来ました。
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 米国から研修にいらした先生もいました。
 形成外科の医局は、
 国際色豊かでした。
 医局が一つの家庭のようであり、
 先輩や後輩は、
 兄弟でした。
 良い環境だったと思います。
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 昔の医局制度には、
 問題もあったと思いますが、
 私くらいの年代になると、
 古き良き時代に感じます。
 大浦武彦先生から教えていただいたのは、
 形成外科の技術だけではなく、
 世界中の人と仲良くし、
 常に広く世界を見るという目です。

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