医学講座

朝日新聞_大浦紀彦先生

 平成24年4月6日、朝日新聞朝刊の記事です。
 何度か取り上げたことがある、
 患者を生きるシリーズです。
 今回は重症下肢虚血(かしきょけつ)という…
 足が壊死(えし)になってしまう病気です。
 3月末からカルーセル麻紀さん(69)の体験などが連載されています。
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 今日の記事は長年透析治療を受けていらした患者さんが、
 下肢の血管が詰まってしまって…
 膝から切断しなければならない宣告され…
 何とか切断しないで治してくれる病院を探した…
 という続きです。
 昨日から
 杏林大病院形成外科
 准教授の大浦紀彦(おおうら・のりひこ)先生(49)が登場しています。
 大浦紀彦先生は、
 大浦武彦先生のご子息です。
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 〈患者を生きる:1847〉指切断 傷口に皮膚移植
 ■血管の病気 重症下肢虚血:4
 詰まった足の動脈の血流を再開させるため、重症下肢虚血の金塚孝美さん(59)は横浜市の菊名記念病院でロータブレーターという治療を受けた。しかし血流は十分に戻らず、壊死(えし)した足先の治療を受けるために昨年9月下旬、東京都三鷹市の杏林大病院の形成外科に転院した。
 准教授の大浦紀彦(おおうら・のりひこ)さん(49)はさっそく、足首周辺の血流量を測定した。菊名記念病院で治療を受けた直後より、よくなっていた。
 「切断は指の1、2本で済みそうです。必ず歩いて帰れるようにします」。大浦さんの言葉に、一緒に説明を聞いていた長女(35)と「よかった」と顔を見合わせた。
 ただ、足の指先への血流はまだ十分ではなかった。壊死した小指の切断は、さらに血流を改善してから行うことになった。1日90分、気圧を高くしたタンク内で酸素を吸入して、足先まで酸素が送られやすくする高気圧酸素療法を10日間続けた。血流量はおよそ2倍になった。
 10月12日、小指を根元から切断する手術を受けた。しかし、切断後によくなるはずだった傷の壊死部分が、2週間後には隣の薬指にも広がってきてしまった。調べてみると、広げたはずの足の血管が、また狭くなっていた。
 このままでは薬指を切断しても、そこからまた壊死が広がりかねない。今度は薬指の切断直後に血管を広げる治療をして、傷が治る間は血流が保てるようにした。
 菊名記念病院でロータブレーター療法が出来る日は、早くても11月9日だった。その前日に杏林大病院で薬指を切断し、9日に菊名記念病院へ転院。18日に杏林大病院に戻ってきた。
 傷が治るには、指の切断面に肉芽という組織ができないといけない。高気圧酸素療法に加え、肉芽をできやすくする薬を毎日、切断面にスプレーした。さらに傷の治りを早くするために、12月2日にはおなかの皮膚を数センチ切り取り、傷口に移植する手術も受けた。
 その傷も治ってきた12月10日、大浦さんから「次はリハビリだね」と言われた。
 「もう足を切断しなくていいんや」
 うれしくなった。
 (以上、朝日新聞より引用)
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 重症下肢虚血(じゅうしょうかしきょけつ)は治療が難しい病気です。
 血管が詰まっていると…
 傷が治りません。
 傷を治すプロの形成外科医でも…
 何度も手術を繰り返すことがあります。
 大浦紀彦先生は、
 傷を治すプロ中のプロです。
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 昨年の創傷外科学会でも…
 大浦紀彦先生が活躍されていました。
 とても良い発表をなさっていらっしゃいました。
 わが家では昨日から家内が…
 大浦先生の息子さんが…
 朝日新聞に出ている!
 すご~い!!
 …と喜んでいました。
 紀彦先生のますますのご活躍をお祈りしています。
 


 大浦紀彦さんの診察を受ける=杏林大病院
(以上、朝日新聞より引用)

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