医学講座
上手な学会発表をするために③
私が新人医師だった頃は、
上の先生から、
『本間先生、
この間の○○症例を今度の地方会で発表してください。』
…というよに、
先輩に言われて発表したものです。
やばいなぁ~
○○ってわかんないなぁ~
私も昔はできませんでした。
■ ■
北大形成外科では、
週2回のモーニングカンファレンス、
毎週火曜日夕方のカンファレンス、
週3回は医局でカンファレンスがありました。
大浦武彦先生が、
誰がどんな発表をするか決めていらっしゃいました。
■ ■
医局のカンファレンスで発表して、
先輩から厳しい質問がたくさんきて、
文献を調べて…
少しずつ知識を深めました。
札幌医大麻酔科で研修した時も、
カンファレンスが充実していました。
そこで発表して、
先輩から質問されて、
鍛えられました。
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学会発表をするには、
自分自身が勉強しなくてはなりません。
ひとつの疾患について、
一ヵ月も調べていると、
かなり知識が深まります。
昔は図書館に行かないと調べ物ができませんでした。
今はネットで医中誌(いちゅうし)
医学中央雑誌も調べられます。
■ ■
実際の発表で気をつけなければならないことがあります。
発表は話し言葉です。
【悪い例】
症例、59歳男性、
主訴、右頬部腫脹、
現症、1ヵ月前に気付き当科初診。
右頬部皮下に3×3センチの腫瘤触知。
【良い例】
症例は59歳男性です。
主訴は右頬部の腫脹で、
1ヵ月前に気付き当科を初診しました。
右頬部の皮下に3×3センチの腫瘤を触知しました。
太字のてをにはを、
よく吉田哲憲先生に指導していただきました。
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余談ですが、
超多忙な開業医の師長さんである、
まみ子師長さんが、
全国学会で発表されたり、
論文を執筆されたのは、
とても立派なことです。
日本熱傷学会でも、
なかなかまみ子師長さんのような看護師さんはいないです。