医学講座
市立札幌病院の医療事故公表
私は北海道内の大病院と呼ばれる病院に約25年間勤務しました。
その中でも、
私が医師として大きな経験を積んだのが、
市立札幌病院でした。
今でも当時の人脈は大きく役立っています。
私の恩師、吉田哲憲先生は、
札幌市特別職として市立札幌病院の
初代、病院事業管理者に就任されました。
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吉田哲憲先生が市立札幌病院に残された業績は数多くあります。
歴代院長が解決できなかった、
静療院という精神科分院の統合もその一つです。
私がすごいと思うのが、
毎年の医療事故の発表です。
吉田哲憲先生の時代からはじまりました。
■ ■
事情を良く知らない議員や、
医療業界のことを知らない市民からは、
市立病院でこんなに事故がある!
けしからん。
…という意見もあるようです。
医療業界をよく知る人たちからは、
さすが市立札幌病院。
よく発表した。
重大事故が少ない。
…と評価されています。
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全国の大学病院や公立病院で、
おそらく医療事故がない病院はありません。
美容外科でも、
最近は医療事故保険である、
医療事故共済の支払が増えているようです。
なんちゃって美容外科医だけではなく、
美容外科専門医のクリニックでも事故があります。
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札幌市病院局では、
市立札幌病院で発生した医療事故等について、
「札幌市病院局における医療事故等の公表基準」に基づき
公表を行っております。
この公表は、市民に対して適切な情報提供を行うことにより、
市立札幌病院における医療の透明性を高めるとともに、
安心して医療を受けられる環境づくりと
医療安全管理体制の向上を図ることを目的としています。
美容医療業界にも
安心して医療を受けられる環境づくりが大切だと思います。