院長の休日
札幌駅ホーム地下断念_北海道新幹線
平成29年12月29日、北海道新聞朝刊の記事です。
札幌駅ホーム地下断念 北海道新幹線 工費高現駅と東側の2案に
北海道新幹線札幌駅のホーム位置問題で、有力案とされた駅地下にホームを造る「地下案」が検討対象から外れることが12月28日、複数の関係者の話で分かった。建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構とJR北海道が、ネックとなっていた高い工費を抑える方策を検討したが、調整がつかなかったとみられる。今後は以前から検討され、機構が推す現札幌駅併設の「現駅案」と、JRが主張してきた現駅東側に建設する「東側案」の2案に絞り、機構とJRなどが再検討する。
関係者によると、機構、JR、道、札幌市の4者による事務レベルの会合で、地下案の設計を担当していた機構側が高い工費などを理由に、検討を取りやめることを伝えた。国土交通省にも地下案の断念は伝わっているもようだ。JRも年明け以降、現駅案と東側案の2案に絞って結論を探る方針を機構と最終確認する見通し。
駅ホームの建設費は現駅案が450億円超、東側案は現駅案を数百億円上回るとされる。地下案は東側案よりさらに数百億円高いとみられる。機構とJRは、地下案最大の課題である建設費圧縮策の議論に着手したが暗礁に乗り上げていた。工事の際に想定される大量の地下水への対応も、めどが立たなかったようだ。
ホーム位置問題を巡っては、現駅案と東側案の2案からの絞り込みが難航。機構とJRは10月10日、第3の案として地下案の検討を表明した。石井啓一国交相が容認姿勢を打ち出した上、大通方面とつなぐ札幌駅前通地下歩行空間へのアクセスも良く、雪の影響も受けない利点もあり、一時有力案に浮上していた。地下案を断念し、再び2案に絞っても、決着が見えない状況は変わらない。機構とJRには検討結果や断念に至る議論の過程など、丁寧な説明が求められそうだ。
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残念な報道です。
地下ホームを断念したのは、
札幌の冬を知らない人たちだと想像します。
札幌市民の私ですら、
札幌駅前地下歩行空間に、
こんなに人が通るとは想像しませんでした。
北国の冬は大変です。
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私が心配するのは、
新幹線の事故です。
JR西日本の新幹線のぞみ34号が、
台車側面に亀裂が入り、
JR名古屋駅で運行を取りやめました。
北国の新幹線は過酷です。
駅ホームの建設費は現駅案が450億円超、
地下案はずっとお金がかかります。
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新幹線_住民説明会2017
北海道新幹線の函館→札幌は、
総延長211㎞のうち80%がトンネルです。
札幌駅から出発した新幹線は、
3%(30パーミル)という、
新幹線としては異例の急こう配を降りて、
ちょうどお地蔵さんのあたりで、
長い地下トンネルに入ります。
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このトンネル(札樽トンネル)は、
札幌→函館間で2番目に長いトンネルになります。
つまり、
札幌駅を出た新幹線は、
急こう配の線路を降りて、
ず~っと長いトンネルに入ります。
逆に札幌に向かう新幹線は、
まもなく終着札幌です
…というアナウンスの頃には、
急こう配のトンネルを上がることになります。
立って荷物を取ろうとしていると危険です。
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現駅案の450億円超の工事費
…にこだわって、
3%(30パーミル)という、
新幹線としては異例の急こう配の駅を作ったとします。
私は新幹線の構造については素人ですが、
こんなところを高価な車体の新幹線を走らせると、
絶対に車体に無理がかかります。
北海道新幹線の台車に亀裂が入ると、
あっという間に450億円が消えます。
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人身事故も不安です。
もし北海道新幹線が脱線転覆して、
死傷者が出ると、
450億円どころの話しではなくなります。
北海道の冬が厳しいです。
道産子の私は、
冬でも寒くない、
地下の新幹線ホームがいいと思います。
自分は乗ることがなくても、
後世のために地下ホームの再検討を希望します。