医学講座
脂肪吸引の手術後に女性死亡
平成29年12月24日、朝日新聞デジタル版の記事です。
脂肪吸引の手術後に女性死亡 名古屋の美容クリニック
名古屋市中区の美容整形クリニックで脂肪吸引の手術を受けた同市中村区の20代女性が今月、手術後に自宅で死亡しているのが見つかった。捜査関係者への取材でわかった。愛知県警は、執刀医らから任意で事情を聴くなどし、手術方法や術後の処置などと、死亡との因果関係について慎重に調べている。
捜査関係者によると、女性は2017年12月12日に手術を受け、その日のうちに帰宅。3日後の12月15日、家族が女性と連絡が取れないため警察へ通報し、自宅で亡くなっているのが見つかった。女性に重い持病はなかったといい、司法解剖でも死因は判明しなかった。県警は今後、病理解剖などで死因の特定を進める。クリニック側は取材に対し「患者のことに関しては、何も答えることができない」としている。
美容整形手術を巡っては2017年2月、名古屋市内の別のクリニックで豊胸手術を受けた30代の女性が意識不明になり搬送先の病院で死亡。県警が業務上過失致死の疑いで捜査している。
(以上、朝日新聞より引用)
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残念な事故です。
亡くなった女性のご冥福をお祈りいたします。
報道によると、
2017年12月12日に手術を受け、
その日のうちに帰宅。
3日後の12月15日、
家族が女性と連絡が取れないため警察へ通報し、
自宅で亡くなっているのが見つかった。
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脂肪吸引の死亡事故
脂肪吸引の医療事故2016
脂肪吸引をやめた理由
脂肪吸引のトラブル
過去の院長日記で何度も取り上げています。
女子高生でも知っている脂肪吸引、
死亡事故があります。
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なんちゃって美容外科医だけではなく、
経験を積んだ美容外科医の事故もあります。
私が脂肪吸引をやめた理由です。
美容外科手術でも、
脂肪吸引の手術は体力勝負です。
術者がとても疲れる手術です。
超音波を使った機器など、
最新の機器を使っても疲れます。
■ ■
脂肪吸引で一番大切なのは、
事故を起こさないこと
死亡吸引にしないことです。
脂肪吸引は身体の彫刻です。
余っている皮下脂肪を、
脂肪吸引の管で彫刻します。
吸引管を使って、
身体の脂肪を削る手術です。
どんなに丁寧に手術をしても血が出ます。
■ ■
彫刻の時に、
間違って管をお腹に突き刺すと、
死亡吸引
脂肪吸引を一日に2件もやると、
右手も左手もくたくたになります。
ふつうは、
利き手の右手で脂肪吸引管をがっちり握ります。
左手で脂肪をがっちりつかみます。
左手でつかんだ脂肪層に右手の管を入れて吸引します。
■ ■
手もとが狂って、
お腹に突き刺すとアウトです。
範囲が広いと、
だんだん疲れてきます。
脂肪吸引の手術ビデオを見ると、
術者の術衣が汗だらけになっていることがあります。
大変だなぁ~と思います。
ある先生が、
脂肪吸引は形成外科の手術じゃない
…と言われたのを覚えています。
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一番こわい合併症は、
脂肪塞栓しぼうそくせんです。
吸引でこわれた脂肪のつぶが、
肺につまってしまいます。
大腿骨骨折などで起こることがあります。
脂肪吸引でも起こる可能性があります。
こんなことをHPに書いている美容外科はないと思います。
脂肪注入で、
目の血管に脂肪が入って失明もあります。
簡単に細くなれると思うととんでもないことになります。
裁判事例もあります。
私が脂肪吸引をやめた理由です。
■ ■
私は脂肪吸引の事故など、
美容外科関連の事故を、
もっと、
厚生労働省や、
消費者庁が、
情報開示すべきだと思います。
マスコミの力も必要です。
日本という国で、
20代の若い女性が、
美容外科手術で命を落とすことが無くなってほしいです。
心からご冥福をお祈りしています。