医学講座

47年前開いた店で

 平成30年2月27日、朝日新聞朝刊、ひとときへの投稿です。
 47年前開いた店で
 夕方5時半、携帯電話のアラームが鳴る。さあ、階下に降りなくちゃ――。身繕いを始める。
 階下は店になっている。小上がりの座敷、テーブル席三つ、カウンターには6人座れる。合計30人が入れる飲食店だ。この店で、いまはアルバイトをしている。
 店を開いたのは40歳の時だった。そのころ、友達は旅行だ食事会だと時間を自由に使えていて、私はうらやんだものだった。その友達もいまは誰もいない。亡くなったり、外出できなくなったり、認知症になったりと、私の周りに誰もいなくなってしまった。
 25歳の時、私は商家の2代目に嫁いだ。だが、15年ほどでその家を出ることになる。私に子ができず、他の女性に子ができてのことであった。そしてこの飲食店を開業したのである。
 それ以来だから、この店は47年続いている。そして私は70代になったころからは、アルバイトとして逆に給料をもらうようになった。87歳になる現在も、働かせてもらっている。
 人生終盤に来て、思うことがある。欲はほどほど、健康で人を思いやれる気持ちがあれば、まあ満足に終止符が打てるかな、と。
 (横浜市 桜井洋子 アルバイト 87歳)
 (以上、朝日新聞より引用)

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 私の人生は波乱万丈です。
 いつ何があるかわかりません。
 今朝の朝日新聞を読んで、
 横浜まで行って、
 このお店に行きたくなりました。
 小上がりの座敷、
 テーブル席三つ、
 カウンターには6人座れる。
 合計30人が入れる飲食店だ。

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 これだけ素敵な文章を書ける方だから、
 きっと87歳でも、
 素敵な女性
 …だと思います。
 40歳で嫁ぎ先を出られて、
 飲食店を開業された。
 大変なことだったと思います。
 私も大変な人生ですが、
 もっと大変な思いをなさった人生の先輩の言葉は重いです。
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 欲はほどほど、
 健康で人を思いやれる気持ちがあれば、
 まあ満足に終止符が打てる

 不肖、形成外科医、本間賢一、
 人生の大先輩ではる、
 横浜の
 桜井洋子さん
のお言葉を忘れずに、
 満足に終止符が打てるように精進します
 朝からいいお話しをありがとうございました。

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