医学講座
形成外科への迷信
はっきり言います。
私は美容外科より形成外科が好きです。
形成外科は、
何らかの形態異常を、
正常に近づけるのが仕事です。
生まれつきの病気や、
外傷、
癌による組織欠損を、
何とか修復するのが形成外科学です。
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形成外科医にも、
いろんな先生がいます。
日本形成外科学会専門医でも、
技術力の差があります。
あまり技術力がない専門医もいます。
先生を選ぶ時には、
何が得意な先生か?
よく見極める必要があります。
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形成外科への迷信です。
①形成外科に行くとキズあとは残らない
形成外科医をしていて、
一番困るのが、
キズは残りますか?
…というご質問です。
期待されているのはわかります。
でも、キズは残るのです。
「絶対にキズは残りません」と言うのは、
ウソが上手な先生か素人の先生です。
少しでもキズを目立たなくするのが形成外科なんです。
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②美容外科に行くとキズは消せる
形成外科医で消えなかったキズでも、
お金を出して美容外科に行くと、
最新のレーザーでキズを消せる
…というのは大きな誤解です。
確かに保険外診療で最新のレーザー機器を使えるのが美容外科です。
でも、魔法のようにキズを消すレーザー機器は2018年2月現在はありません。
IT技術は進歩しましたが、
医療の世界はそこまで進歩していません。
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③切る眼瞼下垂症手術は戻らない
今、私が一番多くしている手術が、
眼瞼下垂症手術です。
埋没法の二重手術は戻るというのは知られていても、
切開したのに戻る
…というのはあまり知られていません。
生まれつきのぱっちり二重の人でも、
毎日目をこすっているとなる病気が眼瞼下垂症です。
ハードコンタクトを長年使っていても、
眼瞼下垂症になる人がいます。
目は動く部位です。
こすると元に戻ることがあります。
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④わきが手術をすると汗が出なくなる
わきがと多汗症は別の病気です。
私も昔は知りませんでした。
ワキガのにおいと汗のにおい
…は違うにおいです。
多汗症の人に、
わきが手術をしても、
数ヵ月は汗が出ません。
でも、
脇の皮膚の感覚が戻るころ、
つまり脇の神経が再生すると、
しっとりとした汗が出るようになります。
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まだまだ書きたいことはたくさんあります。
形成外科への期待はわかります。
でも、
できないことはできない
…とはっきり言うのも、
私たちの仕事だと思っています。
少しでも形成外科への迷信をなくして、
♡患者さんのしあわせ♡のために、
毎日がんばって院長日記を書いています。