医学講座
形成外科医としての思い2021
今日は2021年2月28日(日)です。
札幌は寒いです。
天気は晴れですが道路は凍結していました。
昨日の院長日記、
美容外科への思い2021
…の続きです。
■ ■
2019年に日本で行われた美容医療のうち、
約80%くらいが、
メスを使わない治療です。
近い将来、
メスで切る手術が上手な美容外科医が、
いなくなってしまうのでは?
…と66歳の私は心配しています。
■ ■
美容医療にはトラブルがつきものです。
♡安全♡だと思って受けた、
ヒアルロン酸注射で鼻が壊死になる事故はまだあります。
原因は、
ヒアルロン酸による血管閉塞です。
鼻が壊死になった患者さんを治せるのは、
高度の技術を持った形成外科医です。
■ ■
残念なことですが、
美容医療による不幸な結果は他にもあります。
アクアリフトの健康被害
アクアリフト豊胸は危険です
アクアフィリングで豊胸手術を受けた女性が、
授乳中に感染を起こす例があります。
第43回日本美容外科学会
…でも報告がありました。
■ ■
感染してしまった乳房を治せるのは、
形成外科医です。
感染症の知識も、
胸部の解剖の知識も必要です。
不幸な結果になってしまった患者さんを、
適切に救済できる制度がありません。
保険適応にならないと言われています。
大部分の患者さんは困っています。
今はコロナ禍で厚生労働省は大変ですが、
コロナが収束したら、
こんな美容医療の救済策を考えていただきたいです。