医学講座
増加する美容医療のトラブル2023
今日は2023年9月12日(火)です。
札幌の天気は曇り、
雨の予報です。
最高気温は27℃、
さくらんぼさんの山形は、
曇のち雨で、
最高気温は33℃です。
異常高温がおさまってほしいです。
■ ■
昨日の院長日記美容外科への思い2023の続きです。
残念なことですがよくない美容外科やよくない美容皮膚科があります。
形成外科や皮膚科をまったく勉強していない、
眼科や婦人科の先生が、
レーザーぱしぱしでシミ治療をしているところがあります。
大手美容外科でも、
何の経験のない初期研修を終えたばかりの先生が、
レーザーでぱしぱししているところがあります。
■ ■
私が何度も言っているように、
皮膚がんの見落としは患者さんの死につながります。
少なくとも、
脂漏性角化症、
色素性母斑、
基底細胞腫、
悪性黒色腫、
この4つが鑑別できる目を持つことです。
■ ■
高額の年俸にひかれて、
チェーン店の院長になると医師個人が訴えられます。
2023年8月30日に公表された、
国民生活センターからの注意喚起です。
残念なことに、
マスコミで取り上げられることは少なく、
朝から美容外科の違法広告CMがTVで流れています。
■ ■
増加する美容医療サービスのトラブル
-不安をあおられたり、割引のあるモニター契約を勧められても慎重に判断を!-
2023年8月30日:公表
全国の消費生活センター等には美容医療サービス(注1)に関する相談が多く寄せられています。相談件数は年々増加傾向にあり、2022年度は3,000件を超え、過去5年で最多になりました。
相談事例をみると、カウンセリングのために来院したところ、「今やった方がいい」「今やらなければ間に合わない」などと、その場での契約と施術を迫る勧誘がみられます。また、割引のあるモニター契約を勧めることで消費者に割安感を抱かせ、広告に載っている金額や消費者の予算よりも高額な契約をさせているケースが目立ちます。
美容目的の施術は、多くの場合、緊急性がありませんが、カウンセラー等から不安をあおられ急かされて契約し、即日施術を受けた後で後悔しているケースなどがみられます。
そこで、トラブル防止のため相談事例を紹介するとともに、消費者への注意喚起を行います。
年度別相談件数:2018年度は1,980件、2019年度は2,036件、2020年度は2,209件、2021年度は2,767件、2022年度は3,709件、2023年度は7月31日までで1,845件です。
年度別相談件数:2018年度は1,980件、2019年度は2,036件、2020年度は2,209件、2021年度は2,767件、2022年度は3,709件、2023年度は7月31日までで1,845件です。
(注1)本資料における美容医療サービスとは、医師による医療のうち、「専ら美容の向上を目的として行われる医療サービス」を指し、医療脱毛、脂肪吸引、二重まぶた手術、包茎治療、審美歯科、植毛等が主な施術(医学的処置、手術及びその他の治療)である。
(注2)PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワークシステム)とは、国民生活センターと全国の消費生活センター等をオンラインネットワークで結び、消費生活に関する相談情報を蓄積しているデータベースのこと。消費生活センター等からの経由相談は含まれていない。2023年7月31日までの登録分。
相談事例
鼻の施術のカウンセリングに行き、「モニター価格もある」「今やった方がいい」と強く勧められ、その場で契約して施術を受けたが、鼻が腫れてしまった。元に戻してほしい
鼻先を尖らせる施術を検討しており、インターネットで検索して見つけた美容外科の無料メッセージアプリのアカウントを登録した。カウンセリングのみのつもりで予約して来院すると、個室に案内され、カウンセラーによるカウンセリングを受けた。「鼻の先端を尖らせたい。切らない手術を受けたい」と伝えると、「メッシュを入れると鼻筋が通る」と言われた。施術前後の画像を見せられ、「モニター価格もある」「これからマスクを外す生活になったら手術したことが周りにわかってしまう。今やった方がいい」と1時間半勧誘を受けた。「考える」と言ったが、「私も施術を受けた。大丈夫だ」などと強く勧められ、圧を感じた。その後医師から説明を受け、鼻尖形成と鼻先尖鋭、そのほか麻酔代等で、合計約100万円の契約をした。クレジットカード2枚で決済し、そのまま施術を受けたが、鼻が腫れてしまった。元に戻してほしい。
その他、以下のような相談も寄せられています
インターネットで見つけたAGA治療クリニックで「今やらなければ間に合わない」と言われて約190万円のモニター契約をした。不安をあおられて契約したので取り消したい。
美肌治療のカウンセリングを予約したがリフトアップのモニター契約を勧められた。顔が少し腫れる程度と聞いて施術を受けたが、ひどく腫れてしまい、支払いに納得できない。
駅前で声をかけられ、無料の医療脱毛の施術後にモニター価格で約46万円の契約をした。嘘の収入を書くよう指示されて個別クレジットを申し込んだので、解約したい。
相談事例からみる問題点
消費者の不安をあおったり、モニター契約等による大幅な割引を提案して、即日契約・施術を急かす。
施術の手軽さを強調する説明により、消費者がリスクや副作用を十分に理解できていない。
クレジット契約等の分割払いをしてでも契約をする消費者が多いように説明したり、虚偽の年収や貯金額を申請するよう案内している。
消費者へのアドバイス
今すぐ施術が必要だと不安をあおられたり、モニター契約等を勧められても、その場で契約・施術をしないようにしましょう。
施術前にリスクや副作用の確認をしましょう。
クレジットを組んでまで必要な施術なのかよく考えましょう。
不安に思った場合やトラブルになったときは、消費生活センター等に相談しましょう。
*消費者ホットライン「188(いやや!)」番
最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。
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とても残念なことですが、
これが日本の美容医療の一部です。
無料カウンセリング
モニター契約
くれぐれも気をつけてください。
同じ機器で治療をしても、
先生による差があります。
レーザーぱしぱしで顔に二度熱傷の患者さんも診ました。
気をつけていただきたいです。