医学講座

都市間バスターミナル開業遅れ?

 今日は2025年3月20日(木)春分の日です。
 北海道新聞にバスターミナルのことが載っていました。
 何と!都市間バスのターミナル完成は遅れる様子です。
 長距離バスに乗る前にトイレに行っておきたいのが、
 札幌市の人にはわからないのでしょうか?
 札幌駅前再開発ビルの2段階開業 路線バスターミナル整備優先 都市間は時期見通せず
 JR北海道が札幌駅南口で計画する再開発ビル(札幌市中央区北5西1、西2)を2段階開業としたのは、経営難が続く中、当初の2倍強に膨らんだ工事費の抑制を最重要課題としたためだ。閉店した商業施設「エスタ」の再活用や、大幅に規模を縮小しての一体整備も探ったものの、再開発に参画する札幌市にも配慮し、路線バスターミナルの早期整備を優先して分割整備を選んだ。
 「工事量を平準化して、労務負荷の軽減を図って参りたい」。JRの綿貫泰之社長は19日の記者会見で、2段階開業の狙いを説明した。
 もともと西1、西2両街区にまたがるビルを一体整備する計画だった。ただ、資材高騰や建設業の働き方改革による人件費上昇で、工事費は3700億円に倍増することに。計画の見直しは避けられなくなった。
 道内で千歳市の次世代半導体工場建設や、札幌中心部の再開発が短期間に相次ぐ中、事業費の抑制には一度に行う工事量を減らす必要があった。JRや札幌市でつくる再開発組合関係者によると、工期の大幅延長で、高額な給料で多数の作業員を集める必要がなくなり、数百億円規模の圧縮が可能になるという。
 計画見直しは曲折した。43階建て想定だった西1の高層棟を西2と同規模の10階程度に縮小し、一気に整備する案もあった。費用は相当軽減できるが、綿貫社長は「札幌の新たな顔としてあまり低い建物はふさわしくない」と判断した。
 今秋に解体に入るエスタを巡っては、JR社内にも複雑な思いが残る。設計・施工を担う清水建設(東京)から工事費増加を内々に伝えられたのは、閉館が迫った2023年夏。エスタのテナントの移転準備も本格化しており、軌道修正は困難だった。閉館で年間約20億円の減収にもなった。JR関係者からは「相談があと半年早ければ、閉店せずに済んだ」と恨み節が漏れる。
 市民からはエスタの営業再開を期待する声もあった。ただ、老朽化した施設は大規模改修が欠かせなかった。費用がかさむため、幻となった。
 最短2028年度だった全面開業は2034年度まで遅れるものの、JRは今も再開発ビルを収支改善の「最重要施策」と位置づける。「直接的な収益に結びつきにくいバスターミナルが一等地の1階にあることが最大の弱点」(幹部)という見方もある中、テナント収入などでいかに「稼げるビル」にできるかが課題だ。
 2段階開業は札幌市の都市整備にも影響する。秋元克広市長は「まちづくりへの影響を最小限に抑える上でやむを得ない。にぎわい創出や交通結節機能の強化などまちづくりに必要な機能をしっかり実現したい」とコメントした。
都市間バス停、「西2街区も検討
 JR札幌駅南口では、再開発ビル工事が約10年は続くことになる。路線バスターミナル開業は2030年度を維持したが、都市間バスの一部停留所は2034年度まで周辺に分散する可能性が残り、札幌市は対応を今後検討する。
 路線バスのターミナルや商業施設を含む「西2街区」は新年度に商業施設エスタの解体工事が本格化し、2027年度着工を見込む。ホテルや都市間バスのターミナルが入る「西1街区」はこれまで2026年度着工を予定していたが、西2の開業を見込む3200年度の着工を目指すことになった。
 エスタのバスターミナルは路線バスと都市間バスが双方乗り入れ、混雑が常態化。札幌市は空間を確保するため路線バスを西2、都市間バスは西1に分ける方針を固め、バリアフリー化も進める構想だった。
 札幌市の秋元克広市長は現在のバス停分散による市民の不満を念頭に、北海道新幹線札幌延伸の大幅遅れが決まってからもバスターミナルの2030年度開業方針を堅持してきた。主に市民が利用する路線バスについては方針通りとなった形だが、2段階開業により都市間バスは今後を見通せない状況を余儀なくされた。
 市幹部は「バス停分散で市民に不便と負担をかけており、都市間バスを西2に入れられないのか、バス事業者の意見も聞きながら検討する」としている。
商業の中心大通地区シフトも
 北海道内で最大規模だった再開発ビルの大幅な計画変更が決まり、札幌駅周辺の存在感低下は避けられない情勢だ。大型施設の集客力が当面見込めなくなった上、北海道新幹線の札幌延伸が10年以上先となり、周辺再開発は停滞感も漂う。駅周辺の地価は、5年ぶりに道内単独1位の座から転落。道都の商業やビジネスの中心地は、大通公園のある南側に移っていくことも想定される。
 「工事が長引くことで人の流れはますます大通方面に移る。新幹線開業による新たな集客もかなり先になった。慌てて具体的なプランを考える必要はなくなった」。駅周辺で再開発を検討する地権者はため息をつく。
 北5西1、西2地区の当初計画では、新ビルの延べ床面積は38万6千平方メートル。JRタワー(27万6千平方メートル)や、再開発が進む北4西3地区(20万3千平方メートル)、大通西4南地区(9万9千平方メートル)と比べても規模がひときわ大きく、マチの変貌を象徴していた。
 しかし、開業延期の上、規模も「縮小しないとならない」(綿貫泰之・JR北海道社長)。周辺では、北5東1地区や住友生命札幌ビル跡地(北5西5)の再開発も取り沙汰されるが、具体案は見えない。4丁目プラザやピヴォの跡地など複合ビルが開業する大通公園周辺とは対照的だ。
 18日に発表された公示地価では、南1西4の価格が5年ぶりに札幌駅近くの北4西4に並んだ。北海道不動産鑑定士協会(札幌)の斎藤武也副会長は「今後地価が逆転し、南側が再び中心地となる可能性がある」と指摘する。(工藤雄高 、高橋祐二)

再開発ビルのイメージ図(右)。ビルの高さは縮小となる方向だ。左の建物はJRタワー=再開発組合提供

計画見直しが進められている「西1街区」(右側)と「西2街区」


      ■         ■
 バス乗り場分散いつまで我慢」 札幌駅前再開発ビル開業延期で広がる不満
 JR北海道が19日、札幌駅南口に整備する再開発ビルの全面開業が2034年度にずれ込むと正式発表し、市民や観光客らに落胆が広がった。ビル内に開業する路線バス用のバスターミナルは予定通り30年度に開業するものの、都市間バス用はそれよりも遅れる可能性があるからだ。「いつまで不便が続くのか」。札幌駅周辺に分散する屋外の仮設バス停の利用者は一斉に不満を口にした。
 札幌駅前通に面した屋外の仮設バス停で高速バスを待っていた岩見沢市の主婦佐藤みち子さん(76)は雪の中、「以前は屋根があるターミナルでバスを待つことができたけれど、今は人が並んでいると雨よけの下にも入れない」とこぼした。
 札幌市内の病院に月5、6回通っているが、冷え込みの厳しい冬は特に待ち時間がつらい。都市間バスターミナルの開業時期が見通せなくなり「こんな状況がしばらく続くなんて」と嘆いた。
20カ所風雪しのげず
 旧バスターミナルが入っていた商業施設「エスタ」は2023年8月に閉館。バス乗り場は翌9月以降、駅周辺の計約20カ所の仮設バス停に分散した。
 札幌駅近くの仮設バス停で都市間バスを待っていた旭川市の会社員村上禎信さん(53)は出張のため、年1、2回都市間バスを利用するが、旧バスターミナルの閉鎖後、乗り場を探すのに迷ったという。「新しいバスターミナルができたら迷うこともない。乗り場の統合は早ければ早いほうがいい」と訴える。
 JR北海道によると、商業ゾーンや路線バスターミナルを含む「西2街区」は2030年度に先行開業し、ホテルやオフィスが入る高層ビルの「西1街区」は2034年度に全面開業させたい考えだ。都市間バスターミナルは西1街区に含まれるが、利用開始が高層ビル全体と同じ2034年度となるか、それより前になるかは見通せず、綿貫泰之社長は「関係者と調整していく」と説明する。
 出張で札幌市を訪れていた旭川市の会社員大村昌明さん(33)は「鉄道に比べて値段が安いバスを使うことが多いが、冬はもうやめようと思うほど寒さがつらい」。札幌市に単身赴任中で、月2回バスで室蘭市に帰省する会社員小林明昌さん(37)も「札幌駅直結のターミナルができれば、地下鉄にも乗り換えやすい。早く計画が決まってほしい」と話す。
■「早く駅と直結にして
 路線バスターミナルも2030年度に先行開業するとはいえ、利用開始まで5年もの期間を要する。札幌駅で大きなスーツケースを引きながら、定山渓温泉行きのバス乗り場を探していた、さいたま市の自営業山下正吾さん(27)は「スマートフォンの地図アプリなどを見ても乗り場が分かりにくい。早く駅と直結にしてほしい」と注文した。
 札幌市西区の男性会社員(63)は仮設バス停を見つけられずにいる観光客を今もよく見かけるといい、「もともとの計画通り2028年度に全面開業してほしかった」とこぼした。(山岸章利 、高田かすみ 、高木乃梨子)

JR札幌駅近くの仮設バス停で都市間バスを待つ利用客ら。約20カ所に分散している=12日、札幌市中央区(舘山国敏撮影)

(以上、北海道新聞より引用)

      ■         ■
 北海道新聞社は実に詳しく書いてくれました。
 エスタが2023年8月に閉館し、
 JR北海道は年間約20億円の減収になりました。
 JR関係者の「(清水建設からの)相談があと半年早ければ閉店せずに済んだ
 工事費が3700億円に倍増なんて重要なことは、
 もっと早く伝えるべきです。
 JR関係者だけじゃなくて札幌市民もそう思います。
      ■         ■
 私が札幌市長だったら、
 収益の悪いバスターミナルを高層ビルの1階につくらないで、
 「西2街区」の地下にもバスターミナルを作って、
 なるべく早くバスターミナルを完成させます。
 それが難しければ札幌駅北口のバス停を拡大して、
 都市間バスは新宿のバスタのようにします。
 バス利用者は、
 少しでも地下鉄や在来線のJR札幌駅に近い方がいいです。
 …と札幌市民の私は考えています。

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