昔の記憶
院長日記16周年
今日は2022年10月22日(土)です。
私が院長日記をはじめて16年になりました。
2006年10月22日からはじめました。
16年間はあっという間でした。
私は52歳から68歳になりました。
院長日記を続けられたのは、
コメントをいただいたおかげです。
■ ■
さくらんぼさん
なっちゅんさん
えりーさん
毎日ほんとうにありがとうございます。
ご声援がなければ続けられませんでした。
これからも微力ながら続けます。
■ ■
院長日記を書いているおかげで、
新聞をよく読むようになりました。
ネットのニュースもよくチェックしています。
16年間の院長日記で、
ここにしか残っていないと思われる、
私が一番気に入っている院長日記のひとつをご紹介します。
産科医冥利
2007年10月29日のものです。
■ ■
メディカルトリビューンという医師向けの新聞に、日本産婦人科医会会長、浜松医科大学長の寺尾俊彦先生のエッセイが掲載されていました。
産科医冥利(みょうり)という心に残る文章です。少し長いですが、一部をご紹介します。
■ ■
今、日本の産科医療の崩壊が始まったと言われている。毎年数千人単位で医師数が増加していくというのに、産婦人科の人気は低迷していて、残念なことに、産婦人科の医師数はむしろ減少傾向にある。
産科に携わる医師数が少なければ安心・安全な産科医療ができない。その増加が喫緊の課題になっている。
産科医には昼夜の区別がなく、宿命的とも言える宿日直がある。宿日直明けにも激務が待っている。
我々はこんな生活を当たり前として受け止めていたが、今の学生には耐えられないことと映るらしい。
■ ■
一旦、産科医になってしまうと、「こんなに楽しい診療科は無い」と異口同音に産科医は言う。私もこれを実感してきた一人である。産科医になって50年近くになるが、年を重ねるにつれ、産科医になって良かったとしみじみ思う。
赤ちゃん誕生の感激は勿論、その赤ちゃんの成長も楽しみである。
成長ぶりを写真で知らせていただいたり、その子の結婚式に招いて下さることもある。年賀状には孫ができたとの便りも多くなった。
■ ■
産科医の楽しさ、良さを、私たちはもっと学生に伝える必要があると思っている。そこで、その二、三の例を紹介したい。
先ず、産科医冥利につきると思ったこと、話は40年前に遡る。当時、私は名古屋大学医学部附属病院に勤務していた。
■ ■
ある日、浜松から患者さんが診察にみえた。幼いころ、脊柱が湾曲する病気にかかり、身長が中学生位の方だった。
大学で福祉の勉強をしたという、とてもかわいらしい女性である。卒業後、高校教諭と結婚したが、出産はあきらめていた。どの産婦人科医に尋ねても無理とのこと。
しかし、愛する夫の子がどうしても欲しいと遂に名古屋まで来たという。
■ ■
正直、私も無理かと思った。子宮が大きくなるにつれ腸の行き場がなくなり食事ができない、また、背骨が痛むのではないかと心配した。
しかし、話をしているうちに、この方の明るさと前向きな姿勢なら、ひょっとしていけるかもしれないと思うようになった。
結局、浜松から名古屋まで通っていただき、帝王切開で無事、男の子が誕生した。更に数年後には女の子が誕生した。
■ ■
ある日、「私のことが新聞に載っているから見て下さい」との便りをいただいた。
読売新聞社の「心に残る医療」体験記コンクールで、この方の「大丈夫。頑張りましょう」が厚生大臣賞に選ばれたという記事であった。
また、数日後、その新聞の一面コラム欄(読売手帳)に、この体験記と私のことが紹介され、最後に「長男は医学部に進んだが、患者思いの医師になることだろう」とあった。
■ ■
連絡したところ、長男は名古屋大学医学部、妹は南山大学の学生であるという。
この長男が卒業後2年間の研修医期間を終え、私たちの産婦人科教室に入ってくれた。さらにまた、結婚し、私たち夫婦が仲人をさせていただいた。
最近、この夫婦にも赤ちゃんが誕生したが、将来きっと素晴らしい医師になってくれるに違いない。
(以上、メディカルトリビューンより引用)
■ ■
当直が多い、訴訟が多いと、産婦人科は医学生や臨床研修医から嫌われているようです。
このお話しを読んで、一人でも多くの産婦人科医が誕生してくれたらと思います。美容外科では絶対に経験できないことです。
残念なことに寺尾俊彦先生は2012年10月21日にお亡くなりになりました。
寺尾先生の思いを、
一人でも多くの医学生に伝えられたと思っています。
私も学生時代に産婦人科医になろうと思ったことがありました。
“院長日記16周年”へのコメント
コメントをどうぞ
院長日記祝16周年
おめでとうございます。
お忙しいお仕事がありながら
毎日、継続している先生を
尊敬しています。
こちらこそ、知識や楽しい話題まで
周知そして共有させていただいて
本当にありがとうございます。
寺尾俊彦先生のエッセイ、
とてもすてきなお話ですね。
良い出会いで人と人が繋がっていく
幸せを感じました。
ときどき更新されている市内の
産婦人科の先生の日記も拝見しています。
大変なお仕事だと思いますが、
命の誕生と深くかかわるお仕事を
めざしてくださる医学生が少しでも
多くなるといいですね。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
お忙しいのに毎日コメントをいただきありがとうございます。ご声援をいただいているので継続できます。産婦人科医は大変ですが、やりがいのある仕事です。今は女性の産婦人科医も増えているようです。これからもがんばって院長日記をつづけます。ありがとうございます。
院長日記16周年おめでとうございます。
産婦人科医の方と大学病院で一緒だったが、医師が居なくてトイレに行く暇もないほど混むと言ってました。
コラムの赤ちゃんが医学部に入ったというステキなお話しですね。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
収穫時期で超お忙しいのにコメントをいただきありがとうございます。さくらんぼさんがいらっしゃらなければ院長日記は頓坐していました。ありがとうございます。産婦人科医は大変ですがとてもやりがいのある仕事です。きっと立派な産婦人科医になられたことと思います。
院長日記16周年、
おめでとうございます。
私がこちらにコメントを
書かさせて頂くようになったのは
さくらんぼさんのお誘いがあったからです。
とても感謝しています。
私事ですが今朝37.9度で
ズキズキとした頭痛も
今は微熱程になり
頭痛も和らぎました。
2日間にわたり大変でした。
5回目もあるのだろうなと
憂鬱です。
コロナが早く収束して欲しいです。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
具合が悪いのにコメントをいただきありがとうございます。頭痛が和らいでよかったです。私は熱だけでした。米国では5回目とインフルエンザワクチンを同時に接種したと聞きました。私は5回目があれば受けると思いますが、きっと熱がでると覚悟しています。お大事になさってください。毎日ありがとうございます。