医学講座
第53回日本形成外科(金沢)③
日本形成外科学会最終日です。
今日の金沢は良い天気でした。
最終日は、
教育講演、
美容外科、
眼瞼(がんけん)
の発表を聴きました。
■ ■
教育講演では、
日本医科大学形成外科
小川令(おがわ_れい)准教授の
『美容外科における問題症例とどう向き合うべきか』
が印象的でした。
医師以外の‘人’に…
何かわからないものを
顔に注射され…
何十年も経ってから…
顔がパンパンに腫れた女性。
■ ■
海外の美容外科ツアーに参加し、
アメイジングジェルを
注射されたところが、
異物肉芽腫(いぶつにくげしゅ)という
しこりになった女性。
豊胸手術で、
脂肪注入を受けた女性の胸が、
見るも無残に変形してしまった女性。
■ ■
きれいになりたい♪と
夢を抱いて受けた施術で、
人生が台無しになった人を…
いかに救済するか…?
というとても難しいテーマでした。
医師以外の‘人’が
‘治療’をするのは、
明らかな犯罪です。
ところが…
なかなか公(おおやけ)になりませんし、
検挙されることもありません。
■ ■
ワキガ治療はオレにまかせろ!
と派手に宣伝しているクリニックが、
大きな問題を引き起こしていると、
関西の先生から発言がありました。
日本形成外科学会として、
わきが治療の啓蒙をすることが、
大切だと思いました。
宣伝に惑わされて…
キズとローンだけが残った人は、
関西にもいらっしゃるようです。
■ ■
美容外科の発表では、
PRP(多血小板療法)の発表がありました。
とても有効であるという発表の一方で…
2009年11月18日の日記に書いた、
グロースファクターを入れた…
プレミアムPRP皮膚再生療法については、
ある日突然…
何年も経ってから…
注射を受けた部位が…
突然、ボコボコになった…
という例が紹介されました。
■ ■
グロースファクターとは、
bFGF(べーしっく・えふじーえふ)
のことです。
2007年8月27日の日記に書いた、
フィブラストスプレー
という画期的な薬のことです。
この薬は…
まだ注射して使うことが認可されていません。
■ ■
よく効く…
画期的なお薬ほど、
慎重に使うべきだと思いました。
何年かして、
ボコボコになってしまった時に、
大儲けしたチェーン店が閉店では、
高いお金を払った患者さんがお気の毒です。
治療は慎重に受けましょう!
大手のチェーン店で
いつまでも若々しく、美しく…
圧倒的な症例数と
宣伝している治療です。
“第53回日本形成外科(金沢)③”へのコメント
コメントをどうぞ
内科クリニックや美容室で週刊誌をみると いろんな 美容外科の広告が出ています。
わきが 日帰りでできます。というのが多いです。確かに日帰りですが術後の事が書かれていなくて、簡単に受けられると誤解してしまうような広告でした。
信頼できる 所を選びましょう。
こんにちは、はじめまして。
なんだかショッキングな記事だったので、
ついつい書き込みしました。。
美意識が強いからこそ、
痩せよう、美容整形しよう、とか思うのでしょうが、
コワいですね。
資本主義世界では、お医者さんにかかることも、
よく吟味する必要があるようですね。
ためになりました。
私は、大阪に住んでいます。‘ワキガ治療は俺に任せろ’と言うキャッチフレーズは、関西では とても有名でその美容外科は、いつもお昼過ぎに‘私は、あなたの一歩を応援します’と言っているCMがやたら何回も流れています。胡散臭いイメージがありましたが やはりそうでしたか…関西では、夜中にサンテレビで有賀さつきが司会をしている美容整形の番組があります。城本クリニックの院長が淡々と豊胸について話をしていました。